外には出たものの、矢張り本人に会ったらどうしようという心配が勝ってくる。
ボスは見つかってもバレても別に問題は無いと言っていたが、僕が良くない。
捕まってもし尋問とかされたら空気で死にそうだ。
やっぱりボスは何を考えているのか分からない
懐かしい道取りを辿りながらそんな事を考えていた。
階段を登ってそう呟く
因みに太宰さんが入水したのは先程把握済みである。
部下がマーキングしてくれてたからだろう
いざ、扉を前にすると緊張する...。中島敦の時は、ドアノブを握るのは容易だったのに。
太宰さんの声、太宰さんの格好、太宰さんの口調...良し、
乱歩さんが居れば終わりに近いけど、その他の人達は何とかなりそうな気がする
僕が上手く演技出来れば、だけど...
誰にも聞こえぬようそう呟き、覚悟を決めてドアを開けた。
乱歩さんは...
いるーーーーーーーー!!!!めちゃくちゃいるーー!!!!
え、待って何も言ってこない何で????
取り敢えず国木田さんの怒号を聞き流しながらも資料を漁った
これと言ったものは見つからない...契約書だったり
報酬明細だったり...ん、?これは?
成程...之は持っておこう。
あと...パソコンの中に沢山整理されてる物...ポートマフィア重要資料、プロフィール、之から計画する事、などなど...
これ全部記憶していこうかなぁ...プリントとかしてたら怪しまれそうだし...
ピクリ
身体が震えた。
今まで口を開けずにぼうっと見つめてきた乱歩さんが、
乱歩さんならもう分かってると思う、
理解する間もなくドアが開いた。
乱歩さんだけが、無責任に菓子を貪ッていた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!