そう言うと悪霊は音もなく消えていた。
雹の前に立つ。
改まって雹を見ると、初兎やほとけを思い出す
あいつらも、、、このくらいだったな、。
いつも身長寄越せとか、くだらないこと言い合ってたなぁ〜、
ああ言う日常も、今となってはいい思い出ってやつか。
かっこつけて、軽く立膝をつく。
ほとけなら、何何ないちゃんプロポーズ!?とか言うだろうな、いや言う。
こう考えてみたら、心の内にいたのはいつもあいつらだ。
雹の右手を取り、自身の口に近づけ、軽く目を閉じる。
脳裏に浮かぶ馬鹿みたいなあいつらとの日常すべてが、愛おしい。
唇が、手の甲と軽く触れ合う。
たった数秒。その時間がやけに長く感じた。
手を唇と離し、目を開ける。
上を見上げ、雹を見る。
少し口元を左手で隠し、顔を逸らしていた。
まぁ、直視はみんなしないか、と勝手に結論づけて立ち上がる。
少し顔が火照りかけたが、自身の心を一度ロックしてやり過ごす。
立ち上がると、雹はフードを深くかぶって少し顔を逸らしたままだった。
同時に目を瞑り、せーのの合図で目を開く、と
初め、潜った時の鳥居の前に戻っていた。
鳥居の先は果てしなく続く階段ではなく、
灯籠で彩られた立派な神社があった。
しろは石畳タイルの上に横たわっていた
幸い人はいない
しゃがみ込み、軽く肩を揺する
『えぇぇええぇぇぇぇぇぇぇえぇぇぇ!?』


















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。