今日は外食デートの日。
私は仕事終わりからそのまま待ち合わせ場所へ。
叶くんに到着の旨の連絡を入れたら、
と返信が来て、顔をあげて辺りを見渡した。
叶くんしか目に入れたくないんだけど?
せめて可愛かったら……、いや、叶くんより可愛い人なんて
存在してないからそこまでは望まないけどさ、
せめて……ってラインがあるでしょ?
ため息を隠すことなく吐いて、ご遠慮願おうと
言葉を発した。
私は叶くんを探したいの。
あの可愛い顔を見たい。
わざわざ私の前に移動してくるこの人……。
叶くんを探したいのに視界がこの人で埋まるの、
本当に不愉快。
どうしようかな、と思ったところで名案を思いついた。
嘘は言ってない、うん。
差し出すつもりもないけど。
なんかデレデレしてて気持ち悪いな、この人。
気分を悪くしていると、
その人の背後に叶くんを見つけた。
私がそう言うと、目の前の人はクルっと背後を向いた。
その隙に、私は叶くんと目を合わせ、
口に人差し指を立てて、シーッ、と叶くんに伝える。
全身黒ずくめの叶くん。
一見すると性別の判断は難しそう。
相変わらず可愛くてカッコイイ最高の旦那様だ。
叶くんはちゃんとなにかを察して、
指示通り黙って私の隣に立ってくれた。
叶くんのこと、気に入ったんだ、この人。
私が叶くんを差し出して逃げると思ってるんだ。
そんなことするわけないのに。
ん? て顔して私を見てくる叶くんが可愛くて、
思わず顔が緩みそうになるのを引き締めて、
この人には去ってもらわないとね!
ニコッと叶くんを見つめると、
私のしたいことを分かってくれたみたいで、
ニコッと笑って頷いてくれた。
いつもよりワントーン低い声で、叶くんは言ってくれた。
分かりやすく手を繋いで、私たちは歩き出した。
人混みを歩きながら、
叶くんはマスクをちょいと下げると、
流れるようにキスをしてきて、
天使のスマイルを私にぶつけてから、
マスクを戻した。
こんな可愛い叶くんを見られるなら、
たまにはナンパの相手するのもアリかもね。
🄴🄽🄳
【ひとこと】
普通に撃退もできるけど、
あえて叶くんを見せびらかしたい夢主ちゃん。
叶くんは持ち前の圧と美しさで、撃退余裕だと思う。
叶くんの低い声が大好物なのは私です( *´艸`)
ちなみに歩きながらのキスは難しい。私できないwww
でもきっと叶くんは上手いことやる!(思い込み強い)













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!