会議室を出たあと。
廊下に残ったのは、
マネージャーさんと、さっきまでいたスタッフさん数人。
👩🏻「……正直さ」
👩🏻「守りたくなるよね」
その一言で、空気が少しゆるむ。
👩🏻🦰「ですよね」
🧑🏻「計算してないのが、逆に厄介だ」
👨🏻「いや、それが一番強いですよ」
👨🏻「“作ってない”って、伝わる」
その頃、わたしはというと。
廊下の端で、
壁に背中をつけて立ってた。
(終わった……よね?)
心臓、まだ速い。
そこへ、
マネージャーさんが歩いてくる。
👩🏻🦰「星野ちゃん」
💜「……はい」
怒られるかと思って、
反射で背筋が伸びる。
👩🏻🦰「大丈夫」
👩🏻🦰「今回は、注意だけ」
💜「……すみません」
小さく頭を下げる。
👩🏻🦰「謝る必要ないよ」
👩🏻🦰「むしろ——」
少し迷ってから、
笑った。
👩🏻🦰「よく耐えたね」
その言葉で、
一気に力が抜けた。
💜「……ありがとうございます」
会議室の中。
さっきとは違って、
完全に“大人の本音タイム”。
👩🏻「最初、正直言うとさ」
👩🏻「“若すぎる”って思ってた」
🧑🏻「それは否定しない」
👨🏻「でも今日で変わった」
🧑🏻「……ああ」
🧑🏻「自分の立場、ちゃんと分かってる」
🧑🏻「怖いはずなのに、逃げない」
👩🏻「しかも」
👩🏻「メンバーが前に出た時、後ろで黙ってたでしょ」
👩🏻「庇われるのを当たり前と思ってない」
👨🏻「14歳で、あれはなかなかいない」
プロデューサーが、
小さく笑う。
🧑🏻「……ほんとに、可愛いな」
その頃、楽屋。
わたしはソファの端にちょこんと座ってる。
🩵「なあ」
💜「はい」
🩵「怖かった?」
💜「……ちょっとだけ」
❤️「ちょっとだけで済むのすごい」
💛「普通、泣くよ」
💜「……泣くの、我慢しました」
🤍「……えらい」
🩷「抱きしめていい?」
💜「だめ」
即答。
🩷「即答!?」
🩵「線引き完璧やん」
みんなが笑う。
その様子を、
少し離れたところからスタッフさんが見てた。
👩🏻💼A「……あの子さ」
👩🏻💼A「愛され方、天才だよね」
🧑🏻💼B「自分で取りに行ってないのに」
🧑🏻💼B「全員が勝手に守りに行ってる」
その時。
楽屋のドアがノックされる。
👩🏻🦰「入るよ」
全員、顔を上げる。
👩🏻🦰「今日は、これで終了」
👩🏻🦰「よく頑張った」
💜「ありがとうございます!」
立ち上がって、ぺこっとお辞儀。
マネージャーが、
一瞬だけ優しい声になる。
👩🏻🦰「……無理しすぎないでね」
💜「……はい」
その返事が、
ちょっと照れたみたいで。
マネージャーは、
小さく笑った。
👩🏻🦰(心の声)
(ほんとに)
(可愛いな)
廊下を歩きながら、
スタッフさん同士が話してる。
👩🏻「守るの、大変そうですね」
🧑🏻「いや」
🧑🏻「守る“価値”がある」
その言葉は、
きっとわたしは知らない。
でも。
その日、
帰りの車で。
🩷「今日さ」
🩷「大人たち、あなたのこと褒めてた」
💜「……え?」
🩵「可愛いって」
❤️「めっちゃ」
🤍「満場一致」
💜「……」
顔、熱い。
💜「それ、言わなくてよかったのに……」
🩷「いや」
🩷「ちゃんと知っといて」
🩷「愛されてるから」
窓の外、
夜の景色が流れていく。
(わたし)
(ここにいて、いいんだ)
そう思えた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。