第19話

じゅうろく。
799
2022/08/03 09:00
ぷりちゃんに布団を被せ、部屋から出て扉を閉める。
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
アマルくん…ちょっと聞きたいことがあるんだけど……
廊下で相変わらず呆然と突っ立っているアマルくんに話しかける。
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
は、はいっ?
なんか俺悪いことしたっけ…とぶつぶつ呟いているアマルくんをリビングまで連行し、軽くお茶と、お菓子を出して、さっきから気になっていたことを問うてみる。
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
ぷりちゃんの過去って…知ってる?
もし、アマルくんが知らなかった場合、ぷりちゃんの過去を勝手にアマルくんに話すことになるので、あえて孤児院のことは伏せて聞く。
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
あー………
意味ありげに視線を泳がせるアマルくん。

なんかぷりちゃんもアマルくんもわかりやすいよな……

などと関係ないことを考えながら、アマルくんの返事を待っていると、僕の目をしっかり見てアマルくんが口を開いた。
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
知らない…っす。
真剣な声音で答える。

アマルくんはバカだけど(←)、人の、おそらく辛い過去を容易に暴露するほど単純じゃないし、第一、アマルくんは優しい人間だ。多分、アマルくんはぷりちゃんの過去について知っているのだろうが、あえて嘘をついているのだろう。
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
…そっか。でもアマルくんはどこまで知ってるの?
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
(あれ、話噛み合ってなくない??なんなら嘘ついたのバレてる???)ぇ?えーっと…
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
ある程度は…。せ、先輩はっ?
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
孤児院から出たっていうのをさっき聞いた…。
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
そ、っすか…
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
…………あ、えと、お菓子…食べてっ?
重い空気にしてしまったのは申し訳なく思い、さっき出したお菓子をすすめるが、アマルくんが口を開く。
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
あの…今の状態のぷりっつに聞くのも別に悪くはないと思うんですけど、、あいつが言いたくなった時に聞いた方が俺はいいと思います。
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
…うん。もともとそのつもりだよ。ニコッ
何か不安があるのか、アマルくんの下を向く視線がこっちに来た時に、微笑む。アマルくんは、その顔に少し安堵したように、軽く口角を上げるが、その後なにかを思い出したように、ハッとする。
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
ハッ やっべ!今日案内と予定あるんだったッッ!!
今日電車に乗っていたのは彼の友達であろう人と予定があったかららしい。
青晴 恋論 (あおはる ころん)
青晴 恋論 (あおはる ころん)
そうなのっ!?早く行きなっ?
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
朱鈴 天音 (あけすず あまね)
…やべぇ…今日遅刻せずに済むと思ったのに……お、お仕置きされる…かも……
はいっ!…お茶とお菓子折角出してくれたのにすみませんっ
バタバタしながら荷物を持ったアマルくんを玄関まで案内し、アマルくんと別れた。
ふふ…お仕置きの意味…わかりますね…?…ふふ…

ちょっと話すことないんで挨拶もしませんw

閲覧ありがとうございました!!

プリ小説オーディオドラマ