ふと、チリンと音がなった
声がした方を向くと、ナヒーダが笑顔で手を振っていた。
ナヒーダが隣に来たことで突然の推しの供給に耐えられずエースの思考は一時放棄された。
エース以外は普通にナヒーダと接している。
それもそのはず、エースがちょうど居ない日にユウ達とデュースは仲を深めていたのである。
だがそれを知らないエースはユウ達に嫉妬の目線を向けている。
エース、本日2度目の思考放棄である。
この賑やかな集いの場をナヒーダはにこにこと笑顔で見つめている。
そうして、エースはほとんどの記憶が無いまま食事が終わり、昼の授業が始まる事になった。
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エースは気がつくと実家に居た。目の前にはナヒーダが手を広げて笑顔で立っている。
ナヒーダの名前を叫びながらエースはナヒーダの胸へと飛び込んで.......
えーす
えーす!
エース・トラッポラ、人生最大の失態を犯す。今彼は周りから嫌悪の視線を向けられている。
エースの叫び声がナイトレイブンカレッジに響き渡り、一日は終わった。
果たしてエースは誤解を解くことが出来るのだろうか.....。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。