※前回の続きからどうぞ!どっきん、どっきん、どっきん……。
バッ
紙が裏返されると同時に、私は身をのりだして採点表の数字に目をこらした。
花丸円
国語……45点。
理科……28点。
社会……24点。
算数……30点。
花丸あなた
理科……25点。
社会……20点。
算数……42点。
国語……38点。
信じられない。
2桁行くことも珍しかった私が、こんなに高い点数を取るなんて……。
2人揃ってぼうぜんとしたまま採点表をにぎっていると。
ふいに、ケイ君が私たちの目の前で、手袋をはずした。
ドキンッ
はっきりと実体のある、ケイ君の手。
円side
わたし…花丸円は、いてもたってもいられなくて、とびつくように、ケイの手をぎゅっとにぎりしめた。
ケイはぎょっとしたように体をのけぞらせて、目を白黒させる。
不安がせりあがってきて、つい、ケイの手をさらにつよくにぎる。
そんなわたしを見て、ケイはこまったように顔をしかめる。
バッと手をはなすと、急にはずかしくなって、カーッと顔が赤くなる。
ケイも、真っ赤っか。
わたしたちを見て、ほかの男子たちとあなたがアハハも笑う。
つられて、わたしも笑顔になる。
みんなの顔を見てたら、うれしくて、ホッとして……ちょっぴり、泣きそう。
これでみんな、一緒にいられる!
これからも、ずっと……ずっと!
再びあなたside
ケイ君の無事は確認できて、本当にホッとした。
でも、私は手の震えが収まらなかった。
だって、カンジ君が……。
大丈夫…だよね。私、ちゃんと笑えてるよね……?
ついさっき、カンジ君がこっそり手袋をはずしているのを見た。
そう……見ちゃったんだ。
みんなは気づいてないけど、でもきっともうすぐ……。
2人の声が遠くに聞こえる。
我慢の限界が来て、私はフラフラと、お姉ちゃんのもとにたどり着く。
涙が溢れて止まらない。
そんな私を見て、お姉ちゃんはすぐにカンジ君を見る。
カンジ君の様子がへんなことに、気づいたみたい。
彼は、青い顔をして、自分の手を見つめている。
お姉ちゃんは、息をのんだ。
私たちは目をうたがった。
だって、意味がわからない。
なんで?
–––なんでカンジ君の体が、うすくなってるの!?
一章〜完〜
二章予告
あとがき(?)
次回!二章の説明!










































編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。