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遡ること…友達になった日…
フィンと友達になった
理由としては、打算的な事と興味。
魔法とかに関しては雑魚なのに、あの過酷な痛みを友達の為に耐えきったフィン。
そんなフィンと一緒にいたら、研究が捗るかもしれないから、一緒にいたら使えそうだったから。
そんな打算的な考えで、フィンと友達になった。
でも……それとしては、割合で言えば四割で、
残りの六割は自分でもよく分からない。
ただ、興味があった。一緒にいたら楽しいだろうな、とか、面白くなりそうとか。
そんな私情を挟んだ。自分でも分からない。
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そして、嘘告白(?)の後。屋上にて
割に合わず、驚いた
まさか、フィンがそんな事をするなんて
微塵として思わなかった。
友達ってあんな事もするのか?
フィンには平気と言ったが、今の僕は顔が真っ赤だろう。顔に手をあてると、ひんやりとした
今の自分の感情はよく分からない
ぐちゃぐちゃで、分からない
でも、妙な感覚がある
あの告白の事を、考えしまう
もし、あれが嘘じゃなければ…
本当の告白だったら?
…僕はなんて答えたんだろう?
過ぎたことだし、考えるだけ無駄だ
やめよう…
と思っても、脳裏にはチラつく。
なんで僕は今、顔を真っ赤にしてるんだろう
なぜ、心臓をいつもの二倍に拍動させているんだろう?
なんで…少し淋しく感じているんだろう…?
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。