前の話
一覧へ
次の話

第40話

23
405
2024/06/30 02:00
駆ける。途中何度も転けた。もう、服は泥だらけ。だが、それをはらう余裕などない。
ああ、くそっ!失敗した!分かっていたのに!
いや違う。分かってなんかないのか。

あいつに勝てたことなんて、一度としてなかったのだから!
???
ああ、可哀想に
あいつの声。聞こえた瞬間に木の根が絡まって動けなくなる。段々と自身を飲み込んでいくそれ。
足掻けば足掻くほどに複雑に絡み合う。
???
うっ…
???
あいつじゃない。けど、聞き覚えのある声に振り返る。
暗転
???
っ…!、はっ…、!
夢。ああ、夢か。
あの声の主が誰なのか分かる前に目覚めたことに、安堵する。
誰か分かってしまったら、きっと後悔する。

それにしても寝汗がすごい。
どれだけ不安がっていたのか。所詮夢だというのに。
未だ吹き出てきて伝う汗を鼻で笑った。
雨栗
雨栗
私はアルマ・クリス。雨栗って呼んでね
米将軍
米将軍
俺はグルトン・コミット・ショット!こめしょーって呼んで!
おらふくん
おらふくん
僕はワイス・ビオラ・フィーネ!おらふくんです!
よろしくと感嘆符までつけて握手をしている彼等。
彼等は案外、いや当たり前に気が合うようでもう次の話を交わしていた。
おらふくん
おらふくん
うちのルザクがいつもお世話になってます!
米将軍
米将軍
いや、俺がお世話されてる
雨栗
雨栗
マジで大体ルザピに任せてる
米将軍
米将軍
申し訳ないけどそれが一番早い
雨栗
雨栗
本当に
おらふくんが勢いよく頭を下げたかと思うと、それにすかさず、こめしょーが意見した。ぐりちゃんも一緒になって、うんうんと頷くものだから、会ったこともないルザクという少年にいろいろな想像をしてしまう。
おんりー
おんりー
おらふくん普段そんな事言わないでしょ。てか似合わないね、そういう親目線的なの
おおはらMEN
おおはらMEN
めちゃ褒めてるけどルザクくんて子、そんなにすごい子なんだ
俺がそう言うと、彼等、特におらふくんはもともとよく光を反射して光る目を、より一層光を取り入れキラキラとさせた。
おらふくん
おらふくん
そう!そうなんだよっ!
米将軍
米将軍
ルザクくんはね、バカ強い
おんりー
おんりー
具体的にどれくらい強いの
雨栗
雨栗
私を二回り強化された感じ
おんめん
つよ
米将軍
米将軍
雨栗がもう強いのにね
米将軍
米将軍
俺ももっと強くなりたいわー
おらふくん
おらふくん
一緒に頑張ろうね…
米将軍
米将軍
うん…
PSに自信ない組が(それでもめちゃ強だけれども)意気消沈している中、鐘の音がなった。
雨栗
雨栗
あれ、もう休み時間終わりなの?
おおはらMEN
おおはらMEN
十分ってやっぱり短いよね
雨栗
雨栗
わかる
おらふくん
おらふくん
それは九割の人間が思う
米将軍
米将軍
じゃあ俺達教室戻るわ
雨栗
雨栗
後でご飯食べようね
おらふくん
おらふくん
わかったー!
せんせー
よしお前ら席つけー
二人を見送ると先生の声が教室で響いた。
少しずつ教室のざわめきが落ち着いていく。
せんせー
授業を始めます
米将軍
米将軍
じゃあまたねー!
おらふくん
おらふくん
うん!明日もご飯食べよ!
おんりー
おんりー
また明日ー!
おおはらMEN
おおはらMEN
バーイ!
雨栗
雨栗
ばいばーい
おんおらMENの三人と分かれ、こめしょーと道を進む。
他愛もない話をかわして、段々と学園から離れていく。
その際にこめしょーが何気なしに聞いてくる。
米将軍
米将軍
そういえばさー、お前今日一日どうしたの?
雨栗
雨栗
何が?
米将軍
米将軍
なんか気分悪そうだったじゃん
米将軍
米将軍
肺気胸とかじゃないんでしょ?
雨栗
雨栗
まあね、手術してるし
雨栗
雨栗
普通に元気だよ
米将軍
米将軍
…なら良いんだけどさー?体大事にしろよな
雨栗
雨栗
わかってるって
雨栗
雨栗
じゃあ、また明日ね
米将軍
米将軍
うん、また明日ー
雨栗
雨栗
……
こめしょーの背中を見送る。それで考えるのは朝のあの夢のこと。
夢とは自分の過去に経験したことが繋ぎ合わさったものであると聞いたことがある。ならば朝のアレは私の記憶の一部であったのだろうか。正直あの夢に覚えのあるものはあまり無いのだ。あんな経験も、場所も、あいつ・・・も私の記憶には一致しない。
ただ、一つ覚えのあるものといえば――――。
???
被検体3
ひゅっと喉が鳴った。私を思考の海から引き上げたのは聞き覚えのある声。いや、正確には覚えていない・・・・・・。だが、今朝の夢で、聞いたあの声。
日が沈む。
うる
うる
すいません
うる
うる
はい
うる
うる
申し訳ございませんです
うる
うる
あの
うる
うる
ほんと、ネタが浮かばんくて
うる
うる
あい、
うる
うる
えーと、それとですね
うる
うる
私事ではあるのですが、今年受験を控えておりまして、
うる
うる
恐らくですがあまり投稿ができないと思います
うる
うる
しかしですね、私の学力よりも下の方の高校へ進学したいと考えていますので、少しの時間はあると思います
うる
うる
そういう時にちまちまと書くことになるので、皆さんには結構な時間、お待ちしていただくことになります
うる
うる
なるべく時間を作ったり、筆を早めたりしますので、気長にお待ちいただければ幸いです
うる
うる
では
うる
うる
じゃな!

プリ小説オーディオドラマ