昨日は一緒に夜ご飯を食べて、
お風呂からあがったら髪を乾かしてもらって
一緒のベッドでとうやと寝た
____そして朝。
昨日、とうやは「 荷物が届く 」と
言っていた。どうやらソレが届いたらしい
朝から一体何を…と思っていたら、
とうやが突然私に両手を出すように
言ったから大人しく従っただけ。
ダンボールから取り出すなり、とうやが
私の手首に付けてきたのは手錠。
…といっても両手首は繋がれてなく、
それぞれの手首に付けられた輪っかから
長い鎖が伸びていた
目線を足元に向ければ、それはそれは
長い鎖がそこにはあった
こんなに長いの、邪魔なだけじゃ?
っていうか、なんでわざわざ手錠なんて
私に付けるの? なんのために?
私が困惑してる理由など、
まるでわからないとでも言うように
首を傾げたとうやに、不安が増す
私の言葉に頷いて、ニコリと微笑むだけで
とうやは手錠を外してはくれない
私と目線を合わせるように少しだけ
屈んだとうやはそう言い放つ
「 そのうち外す 」。
とうやがそう言うのなら、きっと本当に
外してくれるのだろう。
小さく頷いてとうやの目を見ると、
とうやは優しく目を細めた
そう言って私の頭を撫でるとうや。
とうやに撫でられるのは嬉しいけど、
今だけは、そんなことよりも
胸の奥がずっとモヤモヤとしていた気がした
自分に言い聞かせるように心の中で
何度も「 気のせいだ 」と呟く
そうしていれば、自然と本当に
気のせいだと感じれた
圧をかけるように並べられた言葉に
ほんの少し怯みそうになるが
なんとか声を出して返事をする
もう一度「 いい子 」とだけ言って
とうやは学校に行く準備をし始めた
やけに、手首に付けられた鎖が重く感じた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。