(昔々に書いたものデス)
(34.5話の絡み㌿𝓶𝓸𝓷𝓮𝔂𝕋𝕙𝕒𝕟𝕜 𝕪𝕠𝕦 ❤︎")
あなたの無事を願いたい。
その言葉を、そのまま口にしたら。きっとあなたはまるで子供に対して、しょうがないな、と慈悲を与えるような笑顔で俺に笑いかけるだろう。何度その鈍感さに溜息をついたことか。
「お互い、任務頑張ろうね。」
「………ああ。」
俺が心の中に持っているこの確かな愛情は、あなたに正しく伝わっているのだろうか。電話越しでは表情も分からない。桔梗の声色はいつも通りの陽だまりのような柔らかい声だった。
「…………おい。その…怪我したら、ゆるさへんかんな。」
この言葉を発する時だけ。心底表情は、体温は相手に伝わらなくていいと思った。声色すら、少し震えていた気がするというのに。
「うん。……君もどうか…何事もなくいてね。」
返されたその言葉は、声色は。いつもよりも少し、ほんの少し。確かな愛が伝わったと、思わせてくれた気がした。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。