そう言ってみぞれさんはめめさんの手を強く握った
声を零す度に、みぞれさんは涙を零す
メテヲが知らない…二人の過去
その時も、こうやって泣きながら、みぞれさんはめめさんに助けを求めたのだろうか?
だとしたら___だとしたら。
残酷だ_____。
みぞれさんを落ち着かせる為か、落ち着いて、作った笑顔には
光がなかった…生気が
まるで人形のようだった
体が震えてきた
めめさんは何を考えて生きているんだ?
自分が、自分がめめさんと同じ環境下に置かれたら
自分の事を二の次で、他人の為に動く事を強いられていたら?
心が壊れてしまわないか?
常に、誰かに助けて欲しいと願う人の傍に居て
泣き顔ですがられて
神様のように崇拝されて
めめさんは神様じゃない、人間だ
高校生の、弱い女の子
感情だってある
なのに、この仕打ちだ
今のめめさんは、光がなく人形のよう
一番今、救いが必要なのは…
彼女じゃないか
聖母のような顔をし、みぞれさんに話しかけているめめさんを見て
ようやく自分は真実を知ることができた
そしてそれと同時に
今まで自分は彼女の何を見ていたのだろうと自分を責めた
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↪︎♡40
~宣伝~
見てくれたら嬉しいです…!✨
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。