カカシside
さっきレイジに注意されたって言うのに相変わらずのテンションでいるタズナさん。呆れてため息をこぼしているとタズナさんから怯えたような声が聞こえた。
振り返ろうとした時に視界に入った白銀の髪が見えた瞬間、全てを察した。
ちらりとレイジの顔を覗くと笑みは浮かべられてはいるが目が笑っていない。今にでも操血を使いそうな雰囲気だ。
いつ見ても怖い…
タズナさんはそのレイジの言葉で顔を真っ青にする。まさか上陸せずとも今すぐに任務破棄をしても帰れる手段があるとか予想出来てなかっただろう。
しかもこの長文を凄い早口で話すんだから。本当に怖い…
レイジはそう言うや否や、親指を少しだけかじって印を結び始める。それを慌ててタズナさんが止める。
あのタズナさんが敬語になった!?
何が違うと言うんだ?
それからまた、順調に進み出した。そしてレイジが話しかけてきた。少しだけ後悔してるみたい。
いや、さっきの雰囲気どこに行ったのよw
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。