第16話

fifteen
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2024/04/04 23:03
ばぁう
まず、この家に俺の親はいない、なんでだと思う?
てると
それは、ばぁう様が独り立ちしたからでは…?
ばぁう
あー……そうだったらどんなによかっただろうな笑
ばぁう
俺の親はな、8年前に死んだ、"暗殺者の手によって殺された"
てると
え……
ばぁう様の親が殺されてるとは…知らなかった……当たり前だけど。
ばぁう
当時俺はまだ10歳で子供だった
ばぁう
将来親の仕事を教えてもらい、成人したら継ぐ予定だった
ばぁう
だけどあの日、俺の将来は消え去った
ばぁう
あの日の出来事は一生忘れない、朝起きて親に挨拶して今日は何するか話して、
ばぁう
普通の生活を送ってた
ばぁう
だけど、夜になる前、両親は俺の前で倒れてた…血を流して……
ばぁう
両親の横には見知らぬ男がいて、俺は足がくすんで動けなかった
ばぁう
そんな中、母さんの方はまだ意識はあった
ばぁう
母さんに何か言われて、俺は執事に担がれて逃げた……
ばぁう
それから数時間後、両親の死亡が確認された
ばぁう
あの時俺が逃げてなければ、もしかしたら助けられたかもしれないのに……
てると
ばぁう様……
ばぁう
それから俺は両親の仕事を継いだ
ばぁう
だけどどんなに仕事をしてたかまだ教えられてなくて、執事やメイドに教えられながらやった
ばぁう
だけど、ほかの貴族はそんな俺を見下してさッ……
ばぁう
俺は両親より仕事ができてなかったから省かれて、避けられた
てると
そんなの、あんまりです!
てると
なんでそんなので避けられなくてはならないのですか!?
ばぁう
それは、貴族の世界はそういうもんだよ……
てると
そんなの、ばぁう様が変えましょうよ!
てると
僕も手伝います!
だから──────
ばぁう
無理なんだよ!!
てると
ビクッ
ばぁう
俺だって、俺だってどうにかしようと頑張ったよッ?だけどさ、どんなに俺が頑張っても無理なんだよッ!両親のようにはいかないんだよッ……
ばぁう
今更どうしたって無理なんだよ!わかったか?
てると
ッ……
てると
(こ、わい……)
僕は初めて会った日以来、ばぁう様に対して恐怖を感じた。
ばぁう
ハッ……ごめん強く言いすぎた……
てると
大丈夫、です……
正直全然大丈夫じゃないけど、謝ってくれたからいい、申し訳ないけど……。
ばぁう
なぁてると、
てると
ばぁう
俺の秘密もう1つ教えてやるよ、
ばぁう
だからさ、俺を見捨てないで……
ばぁう様は最後にそう言った。
てると
もちろんです、ばぁう様を見捨てたりなんかしません
てると
僕に優しくしてくれるばぁう様を見捨てるわけがありません
ばぁう
そ……
ばぁう
じゃあ、俺はな……
ばぁう
記憶の1部がないんだ、世間で言う記憶喪失ってやつ……
てると
ばぁう
親が殺される以前の記憶が無いんだよ……
ばぁう
消えて欲しい記憶は残って消えて欲しくない記憶は消えない……
ばぁう
だから俺、両親に"愛された"記憶がないんだよッ……
てると
まだ記憶は治らないんですか……?
ばぁう
あぁ、医者にはもう治らないって言われてる……
てると
そう、ですか……
ばぁう
それもあるから俺は貴族に嫌われてんの、わかった?
ばぁう
こんな俺に失望した?そしたらとっとと出ていき──────
ぎゅ
ばぁう
ッは?
ばぁう
てるとなにしてっ……
僕は反射的にばぁう様に抱きついた。なんでかは分からない、だけど今はこうした方がいいと思った。
てると
ばぁう様、泣きたい時は泣いていいです
てると
僕にそうさせたんですから、ばぁう様もそうしてください
ばぁう
俺っ、泣きたいと思ってねぇしっ……
てると
見えはらなくていいです、僕の前では……
ばぁう
見栄なんかっ…クッ……
てると
ヨシヨシ
僕は今までばぁう様にされてきたことをした。
ばぁう
っ…うっ……
てると
今は沢山泣いてください、ね?
ばぁう
ふ、ぇ……ッ
ばぁう
う"ぁ"ぁぁあ"ああ"ッポロポロ
ばぁう
なんでっ、なんで先に逝っちゃったんだよっ……ッ
ばぁう
もっと、もっとそばにいて欲しかったッ……ポロポロ
ばぁう
記憶戻って欲しかったっ……ッ
ばぁう
なんで俺なんだよッ、なんでなんでっ……ッポロポロ
てると
よしよし、ばぁう様は今までよく頑張りました
てると
だから、今は頑張った分辛かったことを吐き出してください
ばぁう
うっ、うぁッ、ヒ"ック"……ッ
ばぁう様は子供のように泣きじゃくった。









































執事
……
執事
ばぁう様を救ってくれて、ありがとう
スクロールお疲れ様でしたー!
上手く書けなかった
ではまた次のお話で〜!
ばうてる
🌙𝐺𝑜𝑜𝑑 𝑛𝑖𝑔ℎ𝑡🌙

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