特にこれということも無く、イヤホンを通して
音楽を聴きながら、昼食を食べ終えたところ。
春の心地いい日差しで照らされながら、ボーッと
雲ひとつ無い青空の方を眺めてた。
( にゃー… )
声がした方を見れば、綺麗な三毛猫がいて。
学校の塀の上をいとも簡単に飛び越えて、私の元に
やってきた。
機嫌がいいようで、喉をグルグル鳴らしている猫を
抱きあげようと、しゃがんだその時。
( ドォォォォォォンッッ… )
凄まじい爆発音が中庭から聞こえてきた。
オレンジ色をした三毛猫は、飛び上がって
元来た方へ戻って行ってしまった。
…てか何、事件でも起こった??
恐る恐る校舎の影から、中庭を覗いてみる。
怒っている様子の中年の男性の先生と、
心底楽しそうな笑みを浮かべて逃げている…生徒?
黒焦げになっている先程のペガサスくん? ((
え、なんなのこの状況。
いや、 " また " って何。
もしかしてこの学校…頻繁にこういう事が起こってんの?
いや、どんな学校だよ。
もしかして私、…とんでもない高校に
転校してきてしまったのかもしれない。
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!