第74話

話さない?
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2026/06/01 07:23 更新

母親
 ジェル、おかえり 



母親が家に来たある日、またどこかへ遊びに行っていた
ジェルくんが帰ってきた。

五男
 … あー、まだおったん 


ジェルくんは足早に荷物を置きに自分の部屋へと
向かっていった。

母親
 待って! 
五男
 なに…? 荷物置きたいんやけど 
母親
 荷物置いたら ちょっと話さない? 
五男
 …… どうやろ 


その一言だけを残し、ジェルくんは再び歩いた。
それを追いかけるかのように俺は立ちあがった。

長男
 ごめん、みんなで話してていいよ 
長男
 ジェルくん…? 入ってもいい? 
五男
 にいちゃん、ええよ 


ガチャリとドアを開け、俺はジェルくんの部屋に
入った。 ジェルくんは制服から部屋着へと着替えていた

五男
 … ごめんな、あんな態度とって 
長男
 ううん、俺こそあの人のこと 
 止められなくてごめん… 


ジェルくんは母親のことが苦手なのに。

それなのに俺は間に入れず、ジェルくんに嫌な思い
させちゃったんだよね。

五男
 もう下行くから安心してよ 
長男
 … 無理しなくてもいいんだよ? 
五男
 無理なんてしてへんよ! 
 ちょっと話すぐらいやろ? 
五男
 そんなの俺には余裕すぎるわ〜! 


無理に笑顔を作って、無理に明るくして。

こうしちゃったのは俺なんだ。
…俺が今まで気づかなかったから。

五男
 ごめん、遅くなったわ 


リビングにつくなり、ジェルくんは母親にそう言う。
笑顔をつくって。

母親
 ううん、大丈夫! 
 ちゃんと来てくれてありがとう 


その後、俺たちは数十分かけて世間話をしていた。

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