『 2年C組来てください メイドカフェやります … 』
案の定 、宣伝係は面倒くさい 。
尾崎「 2年C組来てね!可愛いメイドさんとカッコイイ執事さんがお出迎えするよ! 」
「 尾崎先輩も居ますか! 」
尾崎「 もちろん! 」
「 絶対見に行きます!! 」
「 匠海先輩カッコイイ〜〜! 」
「 やばい大好き!!! 」
「 早く文化祭ならないかな〜!! 」
ニヤニヤしている匠海の肩を殴る 。
ずっと一緒だと気づかないけど 、
普通にイケメンなんだよねこの人 。
チヤホヤされて嬉しそーですな 。
「 川合先輩!!!!!! 」
『 んー? 』
「 萌え萌えキュンしてください!!! 」
『 …… え?笑 』
突然でびっくりする 。
でももう慣れてるからね 。
周りの男の子たちに「よく言った!」と言われているけど
…… やるしかないのか 。
『 …… 萌え萌えキュンっ 、! 』
プラカードを脇に挟み 、
両手首をくっつけてのハート 。
これが一番可愛いらしいね 。
「 うーわっ!!!可愛い!!!! 」
「 ありがとうございます!!! 」
「 ご馳走様です!!!!! 」
「 好きです!!! 」
「 やっば 、、、、、!! 」
『 あ 、あはは …… 』
尾崎「 お前まじ男を弄びすぎな? 」
『 弄んでないし!結果みんな来てくれたらいいじゃん 』
尾崎「 もー 、、そういうことやなくて … あなたのこと本気で狙いに来るやつ増えるやん … 」
『 そんな人いないでしょ笑 。いたとしたらセンス無さすぎだから 。 』
尾崎「 ほんま分かってへんなぁ〜! 」
『 うるさいなぁ笑 』
そんなこんなで見たことある人たちが見える
松田「 あなたせんぱーい!!! 」
許「 先輩露出多すぎです!!! 」
『 2人ともやっほ!フェンフェンもそう思うよね〜 、本当誰かさんのせいで … 』
尾崎「 …… 俺の方見るなよ! 」
『 あなたが発注したんでしょ〜! 』
松田「 あ〜もう先輩カップル喧嘩はやめてくださいこっちが悲しくなってきます! 」
『 は!迅〜 、カップルじゃありません! 』
尾崎「 もう行くで! 」
『 はーい 、じゃあね! 』
『 …… 2年C組来てね〜 。…… あ 、威尊くん! 』
威尊くんが窓からこっちを見ているのに気づく 。
後藤「 先輩可愛すぎ 。さすが俺のあなた先輩 。 」
『 いつから君のになったのかな〜? 』
「 威尊 、川合先輩と知り合いなの!? 」
「 ズル!! 」
「 それ早く言えよ!! 」
後藤「 知り合いって言うか親しい関係だけど? 」
「 お前まじかよ!! 」
「 やるなぁ!!笑 」
「 積極的過ぎ!!! 」
『 いや勘違いしないでね 、言うてそんなに親しくないから 』
後藤「 は〜あ !! 先輩この前俺が後輩の中で一番仲良いって言ったくせに! 」
『 んー 、言ったっけ?最近老化酷くてさ〜 … 』
後藤「 最近俺の扱い酷いっすよ!笑 」
尾崎「 あなた行くよ 」
『 はーい 。またね! 』
尾崎「 …… あなた顔広すぎ 。 」
『 部活とか中学からの仲がほとんどかな? 』
尾崎「 …… ムカつく 、 」
『 … なんで?笑 』
尾崎「 … あなたと1番付き合い長いの俺なのに … 俺のこと忘れとるみたいやん 。 」
なんだその可愛い悩みは 。
母性本能が湧いてきて 、匠海の左手を握る 。
『 言わなくても分かるでしょ 。匠海が一番だから 。 』
そう言うと匠海の顔が赤くなったと同時に明るくなった 。
尾崎「 …… まぁ分かってたけどね !! 」
『 可愛い可愛い幼馴染取られて嫉妬したんだもんね〜! 』
尾崎「 そんなんじゃないし!早く3年生の校舎行くよ! 」
『 3年生 …… はぁ … 嫌な予感 。 』
池﨑「 あなた〜〜ヤッバ!!!超エロい!! 」
田島「 理人気持ち悪い〜笑 」
『 あ〜 … えっと〜 … 是非来てくださいね! 』
池﨑「 絶対行くから!!! 」
理人先輩怖いっす ……
「 匠海くーん 、絶対行くから待っててね笑 」
尾崎「 先輩ありがとうございます!!喜んでお迎えしますね!! 」
「 可愛い〜〜!! 」
彼は先輩にも人気なようだ 。
それにしても3年生の校舎は歩きずらい …
1つ歳が違うだけなのに何だか不思議だ 。
木村「 あ 、あなたちゃん〜 、似合ってるし可愛いよ笑 」
『 柾哉先輩 …… あはは … もう今日で人権失いかけてるんですけど 。 』
木村「 モテモテじゃん笑 」
『 柾哉先輩お世辞はいいです 。私より匠海の方が大変そうですよ 。 』
木村「 あ〜 … 幼馴染くんね 。 」
『 昔からモテるんですよね …… 。中学二年生の頃 、匠海と仲良いからって女の子に虐められたことあるくらいフツーにモテるんですよあの人 。 』
木村「 …… サラッと凄いこと言ったね今 」
『 …… … では理数科行ってきますね〜 、匠海行くよ〜 。 』
サラサラと昔の黒歴史を ……
危ない危ない 。もうアウトだけよ 。
『 匠海モテるのムカつくなぁ 』
尾崎「 え 、なに俺がモテるって? 」
『 …… そんなこと言ってないしっ 、? 』
呟いただけなのに聞こえててちょっと焦る 。
耳いいな
『 ついた理数科 …… 』
尾崎「 よっし 、行くぞ!! 」
西「 あ〜 あなた! 」
『 西先輩!メイドカフェ来てくださいね! 』
西「 絶対行くし 。その格好やばすぎじゃない大丈夫〜?笑 」
『 いや絶対心配してませんよね 』
西「 …… バレた? 」
『 目がいやらしいです 、! 』
西「 だってスカート短すぎ … エロいよ? 」
『 キモイです 』
西「 俺って先輩じゃなかったっけ 」
『 …… さあ? 』
尾崎「 …… あ 、藤牧先輩いるよ 。 」
『 え …… ? …… 本当だ 』
藤牧先輩とその隣にいる先輩もカッコイイ
『 … 2年C組メイドカフェやりますので来てください 、! 』
尾崎「 来てください! 」
藤牧「 メイドさーん 、背中のチャック開いてるよ 。 」
『 …… へっ 、!!!!!??? 』
尾崎「 ………… 本当だ 」
『 ちょ 、!! …… え … !!! ……… 最悪 』
尾崎「 ちょっと待ってな ………… 今直すから 」
『 待って …… 今までずっと開いてたの !? 』
尾崎「 俺は隣にいたから気づかんかったけど 、多分みんな分かってたんやない? 」
『 …… もう嫌だ … 最悪 … 』
藤牧「 相っ変わらず間抜けだねぇ 。 」
『 …… 否定出来ないんですけど … 。 』
??「 …… ねぇ京ちゃん 、この子誰? 」
隣にいる先輩に睨まれる 。
藤牧「 んー … 柾哉と同じ部活の後輩 。色々あって俺がお世話してあげてるの 。 」
『 お世話はされてませんけど? 』
??「 名前は? 」
藤牧「 川合あなた 。 」
??「 川合ってあの!!! … 普通科2年の川合 … 」
『 えっと〜 …… 』
藤牧「 ちなみにこっちは髙塚大夢 。俺の親友と言っても過言じゃないほど昔からの友達 。仲良くしてあげてね 。 」
髙塚「 いい 。 」
藤牧「 …… え? 」
『 え …… 、 』
髙塚「 …… 川合さん?有名なのは知ってるけど 、俺の京ちゃん取ったら許さないからね 。 」
『 え 、えっと … 取りませんけど … 』
藤牧「 こういうやつだけど俺のこと好きすぎるだけだから気にしないでね 。普通に良い奴だから 。 」
『 …… それ自分でいいます? 』
藤牧「 言います 。 」
髙塚先輩からの視線が半端ないので 、
匠海を連れて足速に理数科を出る 。
『 …… 宣伝係半端じゃない … 。 』
尾崎「 髙塚先輩凄い藤牧先輩のこと好きなんだね笑 」
『 とばっちりよ!! … でも髙塚先輩かっこよかったよね 。 』
尾崎「 アニマル系イケメンだよね … 」
『 そうそう!!だから睨まれても嫌じゃない 』
尾崎「 気持ち悪っ 、笑 」
『 嘘だよ笑 』
なんだかんだ恥ずかしかったけど楽しかったな 。
本番が楽しみだ〜〜!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。