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第5話

4日目(1/2)
349
2021/11/12 05:59



ーーーえ、新しいマネージャー?




ーー仕掛け人の人誘導うまっww



ーーモザイクしてるけど仕掛け人の人女の子?
めっちゃ気になる!


こたつ
こたつ
おー。この前の水鉄砲ドッキリ。
中々の反応やであなた
タロー社長
タロー社長
ほんまに!良い反応ばっかや!
(なまえ)
あなた
いやぁ……、そんなこと…
水鉄砲ドッキリを投稿してから数日。
コメントにはあなたに対する反応が多く書かれていた。
enn
enn
アタシも動画見たけどあなたさん
ほんまに初心者か?ってレベルで上手かったで
(なまえ)
あなた
そう…ですかね…ははは…
こたつ
こたつ
今のとこ、アンチとかも全然ないし
いい感じやな
タロー社長
タロー社長
あなたちゃんもこの調子でちょいちょい動画出てみてほしいな!
enn
enn
うん、絶対いけると思う
(なまえ)
あなた
わ、わかりました。
また私に手伝える事があったら言ってください
こたつ
こたつ
おう、期待してるわ(笑)
enn
enn
でも、無理は、アカンで?
(なまえ)
あなた
は、はい!














こんな話をしてたのが昨日



















そんな事を頭の片隅に思い出しながら
目の前の、自分を壁に押さえつける男を見上げる






















なんでこんな状況になってる?


















車検で電車通勤したのが間違っていたのか













1人で歩いていたのが悪かったのか












そもそもなぜこの人元上司がここにいるの?










元上司
元上司
おいコラ聞いてんのかっ!?

急に退職した挙句、上司への引き継ぎもなし、
常識がなってねぇなぁ!?あぁっ?
(なまえ)
あなた
ご…ごめんなさ……っ!?




バチンッ






と乾いた音が路地に響く


元上司
元上司
お前のせいでな、こっちは業績も仕事も減って迷惑してんだよ。それなのにお前はあんなクソみてぇな所で楽しそぉ〜にしやがって、いい気なもんだなぁっ?
(なまえ)
あなた
で、でも……貴方は私の業績を奪って……ぐっ…!?




ダンッ!






と鈍い音をたてて再び胸元を締め付けられ、壁に押さえつけられる
元上司
元上司
生意気言ってんじゃねぇよ…、
部下が上司に貢献すんのは当たり前だろうが、

でもな、俺は優しいからな、またお前が戻れる様に上に進言してやろうと思ってんだぞ?








怖い





怖い




怖い怖い怖い









昔の記憶がフラッシュバックする











元上司
元上司
いちいち聞いてんじゃねぇ〜よ、
ほんっっと、使えねぇなぁ
(なまえ)
あなた
し、しかし、以前は俺に指示をあおげと……っ!?
元上司
元上司
(書類であなたを叩き)それくらい察しろや…本当に察しが悪ぃな、言われねぇとわかんねぇのか?あぁっ!?





怖い



怖い




怖い怖い怖いっ!










震えは止まらないし、息苦しく、吐き気もする。
今にでも座り込んでしまいたくて、逃げ出したくていっぱいになる






でも







(なまえ)
あなた
…………お断りします
元上司
元上司
………は?
(なまえ)
あなた
も、もう…戻るのは嫌なんです…。
やっと、やっと認めて貰える場所が出来たんです。
この場所を手放したくない、もう…貴方に貢献するという名目で…利用されるのは、嫌なんです!
元上司
元上司
てめぇ…俺が折角っっ!!






怒り狂った男があなたの顎を掴み、もう片方の腕を振り上げた









殴られる!!。そう思って反射的に目を瞑った








わかゔぁ
わかゔぁ
おいっっ!!
何しとんねんお前っっ!!!
元上司
元上司
ア゛ァ!?何だお前は!!
アマリザ
アマリザ
なんやちゃうわ!!
あなたさんに何しとんねん!
元上司
元上司
なんだお前ら…
はぁん、分かったコイツの今の職場のやつだな?…はっ!どんな奴かと思ったらとんだ芋野郎だなぁ!
わかゔぁ
わかゔぁ
はぁっ!?
お前こそなんやねん!こんなとこに女の子引っ張りこんで!暴力までふるって!クソダサい事しとんなぁっ!?
元上司
元上司
はぁっ?
てめぇ調子に乗ってんじゃ…
アマリザ
アマリザ
あんたこそ、そろそろ辞めとけよ
罪重なるだけやぞ?
あなたの胸元を掴んでいた手を乱暴に離し、急に現れた青年に掴みかかろうとするが、
その前にもう1人のガタイのいい青年に阻まれる
元上司
元上司
はぁっ!?罪?
何の事言ってんだお前
アマリザ
アマリザ
…あかんわ、この人頭逝ってもうとる
わかゔぁ
わかゔぁ
もうこの辺にしとけ、後は……任せよ
元上司
元上司
は?任せる?…なんだ逃げんのか?おい
アマリザ
アマリザ
逃げんならアンタのほうやけど
元上司
元上司
さっきから何を言って…
アマリザ
アマリザ
これ以上やるようなら警官呼ぶって事や
さっき別の友達が電話してくるゆーとったからもう来るんとちゃうか?
元上司
元上司
なっ!?……っクソが!!
元上司は一言暴言を吐き捨て、逃げるように去って行った





アマリザ
アマリザ
………はぁ〜〜っ、怖かったぁぁ、泣
わかゔぁ
わかゔぁ
いや、まじそれな!汗
てか、そんな事より!あなたさん!
アマリザ
アマリザ
あなたさん!大丈夫か?
(なまえ)
あなた
っは!…はぁっヒュッ、はっ、ふぅっ…ッはぁっハッ
わかゔぁ
わかゔぁ
あかん、過呼吸や!
アマリザ
アマリザ
え、え、(汗)ど、どうしよう…
enn
enn
わかゔぁ!アマリザ!もうすぐ警察と救急車来るで!…って、あなた!?
アマリザ
アマリザ
ennちゃん!?
どうしよう!あなたさん過呼吸や!
enn
enn
あなた!、息吸いすぎや!息吐いて!
(なまえ)
あなた
ふぅっは、ヒュクはっ、はぁーヒュ、ふぅー
enn
enn
そう!その調子や!
ゆっくり、ゆっくり息吐いて!
わかゔぁ
わかゔぁ
僕、水買って来ます!
アマリザ
アマリザ
背中摩るな?
(なまえ)
あなた
ふぅっ……はっ、ふぅー…はぁっ、はっ…はぁ、はぁ〜
enn
enn
……大分落ち着いたな……大丈夫か?
(なまえ)
あなた
はぁっ……ケホッ、ご、ごめんなさっ…い
enn
enn
何謝ってるねん。
あなたは何も悪ないやろ?
わかゔぁ
わかゔぁ
水買って来ました!
enn
enn
ありがとう、わかゔぁ
…はい、ゆっくり飲み?
水のペットボトルをキャップを外して渡してくれる
(なまえ)
あなた
あ、ありがと…ございます…
差し出されたペットボトルを受け取ろうとするが、手が震えて力が全く入らない
enn
enn
……ん、飲ませたるから口あけれる?
あなたに水を飲まそうと、しゃがんだ状態から膝立ちになるため体制を入れ替えようとした時、ビクリとあなたの体が大きく震えた
enn
enn
え、あ…ごめんな?
大丈夫、あたしは何もせーへんよ
(なまえ)
あなた
わ、分かってます…す、すいません…
なんか、反射で…震え…が…止まらな…くて
enn
enn
そりゃ、あんな事されたら誰だって怖いよな…大丈夫。もう大丈夫やから…
ほら、水
(なまえ)
あなた
ん…ゴクゴク
はっ…あ、ありがとうございます…
(なまえ)
あなた
あ、あの…
助けて頂いてありがとうございます…
それより…なぜ、皆さんここが?
enn
enn
あなたが集合時間になってもけぇへんからおかしいなぁって思ってな。電話もでぇへんし…。やからゔぁリザに様子見に行って貰ったんよ、そしたらあなたが路地裏に連れていかれたって2人から連絡入って、そっからあたしが場所聞いて警察と救急車呼ぶから2人には待っとけって言うてんけど…
わかゔぁ
わかゔぁ
いや、流石に無理でしょ
アマリザ
アマリザ
女の子が…ましてやあなたさんが
あんなんされてたらな…
enn
enn
ほんまに…あんたらまで怪我したらどーすんねん
わかゔぁ
わかゔぁ
ごめんなさい…
アマリザ
アマリザ
すんません…
(なまえ)
あなた
え、ennちゃん、あまり怒らないで?
2人が来てくれてなかったらそのまま殴られてただろうし…
enn
enn
そやけど…
わかゔぁ
わかゔぁ
俺らは何も怪我もしてないから大丈夫です!それよりあなたさん…
アマリザ
アマリザ
そや…、思いっきし押さえつけられとったやん…怪我は?
(なまえ)
あなた
だ、大丈夫!
ちょっとぶつけただけだから…
enn
enn
ほんまか?
(なまえ)
あなた
え?…あ、ちょっ!?
大丈夫だと言い張るあなたの服の袖を捲るenn。
わかゔぁ
わかゔぁ
…え
アマリザ
アマリザ
うわ…ちょ…
enn
enn
これのどこが大丈夫なんや…
(なまえ)
あなた
………………
あなたの左手の甲が青白く腫れていた
enn
enn
ほら…顔も…
(なまえ)
あなた
ごめん……なさい…
enn
enn
ほんまに……手のかかる娘やで…
溜息をつき、いかにも呆れたという様に
自分が羽織っていたカーディガンをあなたにかける
(なまえ)
あなた
……え?
enn
enn
今回は…まぁ、状況的にしゃーない分もあるけど、あなた、何回でも言うけどあたしらを頼りや、我慢していい事なんかないねんから
わかゔぁ
わかゔぁ
そーですよ!
僕だって、年下ですけど今回みたいに助けれるんですから!
あなたに上着を渡したennの肩に今度はわかゔぁが自分の上着を掛けながら言う。
アマリザ
アマリザ
そうやで!
まぁ、コイツわかゔぁも俺もちょいビビったけどやる時はやるから!
ここまで少しも休まずにあなたの背中を摩っているアマリザもこちらを覗きながら言う。
(なまえ)
あなた
う…うん。
それは、何回も皆言ってくれてるから、分かってはいるんだけど…今回はちょっと…その…怖くて…
enn
enn
うん…そやな…。
今回はしゃーない、でも、またなんかあったら絶対!話してや!
(なまえ)
あなた
うん!
…え、と…わかゔぁくん、アマリザくん
わかゔぁ
わかゔぁ
ん?
アマリザ
アマリザ
どした?
(なまえ)
あなた
今日はありがとう。
2人が来てくれた時、本当に安心した…。あぁ、良かった、助かる…って。前の職場じゃ、ありえな、かった事…だから………ほん………と……ぅ……に………
わかゔぁ
わかゔぁ
あなたさん?
アマリザ
アマリザ
え、どうし…!?
enn
enn
あなたっ!?
突然、ふらりとあなたがennの方に倒れてしまった
enn
enn
ちょっ、あなたっ!
しっかりせぇ!あなたっ!
(なまえ)
あなた
…………………
ennが呼びかけるが反応がない
息はしている様だが、顔色が悪く苦しそうに眉間に皺を寄せている
enn
enn
……ほんまにっ、
分かってないやんけっ…
ennがそう呟いた時、
救急車とパトカーのサイレンの音が近づいてきた。
そのままennはあなたと病院に、わかゔぁとアマリザは警察に事情聴取を受けることになった。

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