第3話

2章 仕事と、記憶の断片と
23
2025/04/24 03:35 更新
俺は今日初めての撮影に行く。なぜこうなったかは俺にもわからねぇ。くるみとかいう野郎、絶対に許さねえ。
わらびもち
わらびもち
(少し気まずいな...)
隣を歩くのはイカガールだ。俺の先輩にして、今日の撮影を共にする奴。
イエイ
イエイ
わらびもち君はユノハナ、来たことある?
ここ、景色が良いんだよね〜!
わらびもち
わらびもち
そうなのか。
はっきり言って距離感がわからん。馴れ馴れしいというかなんというか....
わらびもち
わらびもち
(どこかで、会ったような....)
きっと、気のせいだ。
だって、俺が最後にガールと会ったのは。
わらびもち
わらびもち
(もう数年前の話だしな、ありえねぇ)
ここでまた「アイツ」に会えるなんてそんなウマのいい話があるわけがない。


そんなことを考えているうちに撮影場所に着いてしまった。
くるみ(社長)
くるみ(社長)
やぁ2人とも、遅かったね
イエイ
イエイ
ごめんごめーん、
ちょっとゆっくり来ちゃってさ!
くるみ(社長)
くるみ(社長)
さぁ、撮影が始まるから早く支度済ませて!
イエイ
イエイ
はぁい!
わらびもち
わらびもち
了解。
ガールと別れ、小物を受け取りに行く。
さまざまなスタッフが入り乱れる中、俺は指定されたイカを見つけ、撮影に必要な武器などを受け取った。
わらびもち
わらびもち
.96ガロンか...俺には合わねえ武器だな。
連射も遅いし足も遅い。おまけに武器自体重い。
まるで、何もかも掴み損ねた俺を表しているかのようで嫌いだ。
くそ、とっとと終わらせて帰りたい。
そう思いながら俺はガールの到着を待っていた。
イエイ
イエイ
へぇ〜、「トライストリンガー」、ねぇ
私は撮影に必要な武器を受け取った。
形状は弓、というものだろうか。
イエイ
イエイ
重さも射程も、スプラチャージャーぐらいかなぁ
スプラチャージャー。私の持ち武器で、希望で、そして因縁でもある武器。
私を私にしているものでもある。
すっと、表面を撫でる。
新しいもの特有の手触り。
イエイ
イエイ
発売されたら、買って使ってみても
いいかもだなぁ〜
そんなことを考えていると、
「あの、!撮影時間になりますよ!」
とスタッフの呼び出しがかかった
イエイ
イエイ
はい!今すぐ行きます!!
そう返事をし、一旦思考をやめて撮影場所へ向かった。
くるみ(社長)
くるみ(社長)
はい、今日の撮影はここまで!
君たちすごいね、今日中に終わるとは思わなかったよ!
イエイ
イエイ
いや〜、そんなことないよ〜!
やっと終わりやがった。少し撮影しただけなのに疲労が溜まる。
くるみ(社長)
くるみ(社長)
今日は現地解散でいいよ〜、次のロケもあるしね
わらびもち
わらびもち
わかった。
イエイ
イエイ
よっしゃー!
にしても、今回は本当にすぐ終わった。リテイクも少なく、「先輩」であるイカガールの技量がどれほどのものかが窺える。
わらびもち
わらびもち
(今日はこの後どうすっかな...)
このあとは撮影の予定もなく、フリーだ。
これから、何をしようか。
イエイ
イエイ
ねぇ、もし暇だったらさ...
私と、バトルしに行かない?
わらびもち
わらびもち
はぇ?
急になんなんだ、コイツ。会ったばかりのやつとバトルに行くとか、それこそバトルであった奴とぐらいだろ。
イエイ
イエイ
いや、その...ちょっとした親睦会としてさ!
これから一緒に撮影することも多いだろうし!
イエイ
イエイ
仲良くできたらなぁって思って!
わらびもち
わらびもち
...俺は馴れ合うつもりはないぞ
イエイ
イエイ
そこをなんとか!お願い!
面倒なことになった。第一、弱えぇ奴と一緒にやってもレート下がるだけでおもんない。
わらびもち
わらびもち
お前、強いのか?
イエイ
イエイ
う〜ん、それなり、かなぁ〜
だからこそ、これはきっと気の迷いだ。
わらびもち
わらびもち
仕方ねぇ、付き合ってやる。
イエイ
イエイ
ほんと!?嬉しい!
全く、バトルできるだけで喜ぶとか...
なぜかわだかまる心には蓋をして、俺はガールとバトルをしに行った。
わらびもち
わらびもち
(誰かとバトルするなんて、いつぶりだろうか...)
更衣室。俺のロッカーにはバトル用のフィレジャケットと、スパッタリーがいつもの如く置いてある。
もちろん、レートが低かろうが容赦はしない。
さっと服を着替え、スパッタリーを手にする。
からん、とスパッタリーに付けていたストラップの飾りが音を立てる。
わらびもち
わらびもち
あいつ、まじでいつ連絡くれるんだよ...
俺は友をー、親友を思い浮かべながらロビーへ向かった。
私は服を着替えながら、わらびもち君のことを考える。
やっぱり、以前どこかで出会った気がする。
雰囲気が、記憶の彼方にあるあの子と似てるようなー
イエイ
イエイ
どうせ気のせい、だよね
そしていつもの、ずいぶん使い込まれているスプラチャージャーを取り出す。
もうすぐこの子が使えないとなると、とても寂しい。
だってこれは、「師匠」からもらった大切なものだから。
イエイ
イエイ
ブキチに頼んでサブスペだけ変えてもらったりとか、、、だめかぁ
そんなことを考えながら、わらびもち君が待っているであろうロビーに向かった。
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
おはよう!!主だよ!!こんばんは!!
わらびもち
わらびもち
おはようなのかこんばんはなのか
どっちかにしろよ
イエイ
イエイ
そっれなー!w
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
次はバトルだね!!
わらびもち、君の見せ場はないy(((殴
わらびもち
わらびもち
おいてめぇ、何か言ったか?◯そうか?
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
ピー音入ってますやん...
イエイ
イエイ
私も便乗しちゃえ!
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
やめてやめて主の技量じゃ捌ききれないよ!?
イエイ
イエイ
ざっこ!www
わらびもち
わらびもち
雑魚だな
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
君たちが異常に強いだけだよ...
わらびもち
わらびもち
ザマァないぜ
イエイ
イエイ
はいはい、文字数稼ぎはここまでにしましょうね〜
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
クッ、バレたか
主(NAMIYUI)
主(NAMIYUI)
それではまた!チャオ!

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