ーガチエリアー
正直、編成的にクソ動きづらい。やはりリッターの射線は苦手だ。
若干リッターの射線が通りそうでもあるが、俺は「速い」から大丈夫だろう。
そう。レートが低いだろうとたかをくくって油断していた。
障壁を飛び出た瞬間。リッターとばっちり目があってしまった。
それでも足掻くのをやめないのが、前線武器というものだ。
目の前、あと一歩、一歩だけ踏み出せば。そうすれば、身を隠せる。射線を切ることができる。
しかしー
リッターが光った。ということは....チャージが完了してしまった訳だ。
つくづく、ついてねぇ。滅びやがれクソが。
だが。俺は生きていた。
ー助けられた。それも、予想すらしてなかった奴に。
ぱっと目の前に躍り出て、インクが一閃ー。
鮮やかに散るリッター。
...まるで通り魔かのように、自然に。精密に。
頭を撃ち抜いていった。...スプラチャージャーで。
上手い。ただただ、あのプレイに、あのエイムに圧倒された。
こんなのは、初めてだ。「あいつ」でさえ、ここまで鮮やかにキルすることなんてできねぇだろう。
ただ、彼女は....
昼間のおてんばさがまるで嘘かのように無表情だった。
前衛がどこに行くかで対応が決まるかなぁ。
私はどちらも相手できるし。
....否。相手しなければならない。
ー何も、もう失わないように。
昔の自分とは、違わなきゃいけないから。
私は今日も、バトルをする。強く、あるために。
チャージを済ませる。周りを見渡す。
ー殺せるやつは、片っ端から片付ける。
ふと左を見ると、スパッタリーが駆けていくのが見えた。
わらびもち君、だ。
よく見れば、リッターが彼のことを見ている。
このまま放っておけばー....抜かれる。
それだけは阻止しなければ...!味方が死ねば私は...!
気づけばもう殺してた。いつものことだ。
焦りは禁物だというけれど、私はその逆だ。
焦りによって動く。もっといえば、焦ることではやく動ける。
3手4手5手6手。先を読み、チャージし、殺す。
真剣にしなければならない。1つのミスも許されない。
完璧に完全に。そうでないと私の存在価値はない。
彼女ーイエイは、最近話題のチャージャー使いだ。
無表情で、どこにいようが射線を通し。
ただ、ひたすら殺す‘殺人鬼’
誰もが彼女をこう言った。「死神」と。
これはまだ、始まりに過ぎない。
運命は、再び交わり始める。
















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!