そう言って彼女と別れる。どっと疲れが押し寄せた。
どう考えても「それなり」の域を超えてるよな、彼女。
ドラックショットが百発百中。もはや見ないでも撃てるんじゃないか。いや、多分本人ほとんど見てないだろうが。
こういうときは、「あいつ」に聞くしかねぇ。
大体の上位プレイヤーを把握してるからな。
ナマコフォンを操作し、電話をかける。
「死神」...?うん、わかんねぇ。抽象的すぎるだろ。
ー素晴らしかった。俺なんて足元に及ばないほど、彼女は高みへいる。
さ、流石に嘘だろ。チャーなんて元が勝ちづらいはずだが...
まじかよ。リッター全一のヨルが勝てねぇとか。
プツン、と通話が切れる。
どうやら想像のはるか上を行く猛者らしい...。妙に惹かれるのはそのせいか。
日はすっかり落ち、空には微かに星が輝いている。
こんな日は昔を思い出すな。こんな星空の下で、「あの子」とばあちゃんの作ったフレッシュパインソーダを飲んだっけ。
少し感傷に浸りながら、俺は家路についた。
バトルに夢中になってたら、もう日が暮れちゃった。
わらびもち君に別れを告げて、家路につく。
今日はいっぱい頑張った。偉いよね、私。
空は星がいっぱい。綺麗だなぁ。
ふと、昔飲んだパインソーダを思い出す。
甘すぎず酸っぱすぎず...あれは「あの子」のおばあちゃんが作ってくれたんだっけ。
昔よりは、自由に生きれてるのかな。
ちゃんと、やっていけてるのかな。
なんでか、涙が出てきた。
ー泣くのはダメだ。弱い証拠だ。泣くな、耐えろ。
今しがた出てきそうだったものを押し込んで、私は家に帰った。
アシタモ、ウマクデキルカナ。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。