あなたの名前:カタカナ said
久しぶりにマーチくんに会えた嬉しさと挨拶が上手にできたことで本来の目的を忘れていた
わたくしは視線をマーチくんに向けこう言った
不思議な声を出すとマーチくんが「 イチョウ先生は 戦術学 の先生ね 」と教えてくれた
その イチョウ先生 は体術勝負で右に出るものはいないらしい
初等部はまず 、魔術の基礎の基礎
自分たちの魔力のことを学んだり 、簡単な魔術を学び試験する
それに比べて 、中等部は学ぶことが多くなるようだった
その瞬間 、自分の視線がマーチくんから床へとずれた
一瞬で理解する
『 割れてしまう 』 と
マルバス said
職員室に【 陶器が割れた音 】が美しく響いた
職員室に走ってきた生徒とぶつかり 、あなたの名前:カタカナちゃんがバランスを崩してしまい【 割れて 】しまった
ガラスのように砕け散ったあなたの名前:カタカナちゃんを見た生徒は 、醜い小さな悲鳴を上げて一目散に逃げていった
ダリ先生の声は震えていて 、まるで怯えているようだった
きっとそれぐらい今の僕は恐ろしい顔をしているのだろう
自分でも分かるほどに 憎悪 に襲われている
「 これじゃ 、卒業後に困りますから 」とダリ先生は言葉を続けた
自分は 、四方八方に散らばった あなたの名前:カタカナちゃんの破片 を集めながら耳を傾けた
そうすれば 、集まった破片が舞うように動き出す
そして破片は カチャカチャ と音を立てながら 元の形 へと戻っていく
破片を全部集められれば 綺麗に修復するし 、記憶もそのまま 、良いことだってあるけれど
どうしても デメリット が大きくなる
1回目だから良いものの 、コレ が延々と続けば 意識が戻らなくなる ことだって
でも 、破片が少しでもなくて 別なモノで補完しても 記憶は抜け落ちてしまう
1番危惧されるのは “ 希少種族 ” としての価値が落ちること












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。