第8話

6.国境線
38
2023/05/26 15:00
我々国首都ウィレ東端城門前
鬱視点
結局先日の話し合いから3日後の今日。わいらで結局γの侵攻を抑えることになり、現在第一部隊の到着待ちである
ーー
鬱様!遅れてしまい、申し訳ありません。
鬱先生
鬱先生
かまへんかまへん。さ、いこか?第一部隊副隊長「ツァルト」
ツァルト
ツァルト
はい。ではここから「農村コラエサーミ」「国境街クルウィマ」を通りγ国との国境門へ向かいます
ツァルト
ツァルト
全軍、隠密行動を死守し各自持ち場につけ
鬱先生
鬱先生
なぁ、ツァルト。うちの隊員にも連絡してもろてええ?
風属性術は風を操るものだが他にも使い道がある。
それが、声を風に乗せて風属性術者同士でやり取りをするというものだ
ツァルト
ツァルト
鬱様の隊員に風っていました?
鬱先生
鬱先生
おらへんかもw
ツァルト
ツァルト
はぁ....では私も先に行かせていただきます
鬱先生
鬱先生
了解。気を付けていくんやで~
そういうとツァルトは第一の色「灰色」を揺らしながらその場を消えた
その姿は見知った背中と重なる
煙草をふかしながらその背中を見送る
鬱先生
鬱先生
やっぱ、お前そっくりになっとるよw
はよ帰ってこいや。みんな心配しとるんやぞ
何度言ったってその答えには帰ってこないことを知っていた
ーー
大ちゃん。もう少し待ってて。
鬱先生
鬱先生
...............は?
咥えていたたばこを落とす。どう考えたってありえへん。
今の声は.....
鬱先生
鬱先生
“ハレルヤ”.........
聞き間違えなわけあらへん。姿は見えへんけど俺はようやく彼が見せた尻尾を逃す気はさらさらなかった



我々国城総統室
グルッペン視点
鬱先生
鬱先生
『グルちゃん、ようやく尻尾見せたで。』
グルッペン
グルッペン
そうか.....
大先生との連絡を切り、書類の乗った執務机の上
幹部の写真を見る
流石に待たせすぎやw
グルッペン
グルッペン
帰ってこい、俺の手のもとへ...
俺が選んで手にした、「ラブラドライト」
自由な灰色。
おもちゃを手にして喜ぶような表情を見せ
我々国総統は外を見つめた



我々国国境街クルウィマ
鬱視点
鬱先生
鬱先生
なんや、ここ......
グルちゃんに連絡を入れクルウィマに向かったがそこは前に来た時とずいぶん様子が変わっていた
鬱先生
鬱先生
からっからに乾燥しとる....
ツァルト
ツァルト
正確にはクルウィマではなくγ国領ですけれども
隣から突然ツェルトが顔を出した
鬱先生
鬱先生
うぇ!?いつからおったん!?
ツァルト
ツァルト
先程です。今までここは豪雨地帯でしたもんね~ここまで乾燥しているとは...正直驚きです
鬱先生
鬱先生
乾燥しとるんは知っとったん?
ツァルト
ツァルト
もちろん。オスマン様からお聞きしました。その後確証を得るために第一から観光客も送り込みましたし、兄さん様からも手紙をいただいたので。しかし、この土地は完全に捨てられたようですね
鬱先生
鬱先生
なるほどな....γが捨てたから水属性術者も来んくなってここまでの被害になったんやね
ツァルト
ツァルト
民からしたらたまったもんじゃありませんよね
珍しい。彼が感情を揺らすことが
よほど怒っているのが感じられた
しかし、そんな状況でも敵はいる。
ツァルト
ツァルト
そんなこといっても、ここにいる人はみんな操られているようですけどね....
鬱先生
鬱先生
チッ....周辺のフォローは任したで
ツァルト
ツァルト
しゃあないw任されました。鬱様
さ、いこか。
声には出さずとも皆が一斉に駆けだした
正直どちらかというと単独行動メインで暗殺や影での護衛などを得意とする第一部隊【総統直下部隊】と銃や弓などがメインの第五部隊【遠距離部隊一班】の相性はそこまでいいとは言えない
しかし、協力をして敵を倒すというよりは全員が各々の敵を各個撃破する場合。


つまり、相手の数が多く連携が取れていない場合のこの二部隊はほぼ最強と言えるやろ
せやから、ここは、
俺らの戦場や




・・・
はい、どうでしたでしょうか?
今回はγとの国境線での戦いまでって感じでした
新キャラツァルトくんも無事登場しまして
ということで今回はツァルトの紹介をササっとしていきます
名前の由来はドイツ語の優しさZartheit(ツァールト)からとっています
得意属性は風。メイン武器はレイピアを主に扱い、暗殺などが得意な23歳です
建国時はいた者達の中で最年少の16歳でした
基本的に声を荒げることはないタイプですが、国民のためや仲間のためを優先する優しい性格です
という感じでございますなw
ツァルトくんのことで何かあったらコメントで教えてください!
では、次回「ルーツェ村」お楽しみに!
おつみけ!

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