廉は今､一体どこにいるのだろう｡検討がつかない私は､一旦学校に戻ることにした｡






学校に戻ると､校門のところに海人くんがいた｡

海人「あっ､来た来た!!あなたちゃん!!」

あなた「ちょうどいいところに…!!あのね､海人くん…」

海人「分かってるよ｡廉の居場所でしょ?教室だよ｡」

あなた「えっ､なんで…」

海人「毎日二人の近くにいるんだよ!?僕!!分からない訳ないじゃん!!」

海人くんは全て気付いていたらしい｡

あなた「ありがとう､海人くん!!じゃあ私急いでるから…」

私が急いでその場を走り去ろうとすると､

海人「あなたちゃん!!頑張れー!!!」

と応援してくれた｡海人くん､本当にありがとう｡





平野くんと別れてからからずっと走っているせいで息が切れて苦しい｡でも､一刻も早く廉に会って伝えたい｡





教室にやっと辿り着いて､息を整えてから扉を開けようとしたとき､教室の中に廉の姿を見つけた｡廉はなぜか私の席に座っていた｡

あなた「廉…｡」

廉「あなた!?なんで､告白は!?」

凄い驚いた顔してこっちを見られた｡

あなた「したよ､途中まで｡でも､やめてきた｡」

廉は､何を言ってるのか分からないという顔で私を見ていた｡

あなた「平野くんに言われたの｡自分に対する気持ちは“好き”じゃなくて､“憧れ”だって｡本当に好きなのは､いつも頭に浮かぶ人だって…｡」

だんだん､緊張してくる｡自分の正直な気持ちを全部素直に伝えたら､もう今までみたいには戻れないかもしれない｡でも､私は…

あなた「私は､廉が好き｡昔から､ずっと隣にいてくれた廉が大好き…!!」

言ってしまった｡でも､もう後悔はしていない｡

廉「本当に?本当に､俺でいいの…?」

あなた「うん｡廉がいい｡」

恐る恐る顔をあげると､廉は私の腕を自分の方へ引っ張って抱きしめた｡

廉「やっとだ…やっと､俺のもの｡好きだよあなた｡多分､あなたが好きになってくれるずっと前から｡」

廉は私を抱きしめながら､耳元でそう呟いた｡





私の王子様は学校中の憧れじゃなくて､いつも隣にいてくれる彼でした♡

　　　　　　　　　　　　　　　　　　END.









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