第31話

夜に駆けると私達の楽屋
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2021/06/02 15:06 更新
遙乃 イチョウ
遙乃 イチョウ
沈むように溶けてゆくように

二人だけの空が広がるように
ピアノの伴奏が硝子と同じくらいの透明度で音を奏でた。その伴奏と共に私達は踊る。ふわりと舞う蝶ではなくて少し儚げな小鳥のように踊る。
足音がならないように衣装を着替えた私達。久々のライブがコラボなのに少し自分でも驚きを覚えながら今を精一杯生きるように、今できる最高のパフォーマンスをした。
桃井 愛莉
桃井 愛莉
さよならだけだった
日森 雫
日森 雫
そのひとことで全てが終わった
沢来 セイル
沢来 セイル
日が沈みだした空と君の姿
端川 レイ
端川 レイ
フェンス越しに重なってた
少しどきどきした。初めてだ。こんな感覚に高校生の自分でもこんなに心が躍りだすようなくらいに興奮しているなんて初めてだ。
桐谷 遥
桐谷 遥
初めてあった日から僕の心の全てを奪った
小瓶 ツツ
小瓶 ツツ
どこかはかない空気を纏う君は寂しそうな目をしていたんだ
桃井 愛莉
桃井 愛莉
いつまでも
皆
チックタックと
沢来 セイル
沢来 セイル
鳴る世界に
starnight
starnight
何度だってさ
日森 雫
日森 雫
触れる心無いうるさい言葉に涙がこぼれそうでも
小瓶 ツツ
小瓶 ツツ
ありきたりな喜びでもきっと二人なら見つけられる
聖堂院 サクラ
聖堂院 サクラ
騒がしい日々に泣いていた君に
思いつく限りの眩しい明日を
花里 みのり
花里 みのり
明けない日々に落ちてゆく前に
僕の手を掴んでほら
どうしよう、どうしようもなく楽しい。今がどうしようもないくらいに楽しい。ああ、ライブってやっぱり楽しい。何年振りかのライブがこんなにも良いものに、楽しいものになるだなんて…!
starnight&モアジャン
忘れてしまいたくて閉じこめた日々も
抱き締めた温もりで溶かすから
怖くないよいつか日が昇るまで
二人でいよう
そのあと私達は二番を歌った。異なるグループであるという雰囲気が出つつも精一杯歌った歌声はライブ会場に響き渡り、ファンの感動を引き起こした。
この曲はライブの最後を彩るのにふさわしい曲だったのかもしれない。
お別れの挨拶をしてから楽屋に戻る。starlight専用の楽屋で皆で顔を合わせて笑った。
聖堂院 サクラ
聖堂院 サクラ
はーっ、楽しかったぁ~。
小瓶 ツツ
小瓶 ツツ
久しぶりのライブだもんな。
沢来 セイル
沢来 セイル
うんうん。僕は桜がいないあいだコンクールとか駅ピアノとかやってたけどさぁ、やっぱこっちの方が楽しいや!
遙乃 イチョウ
遙乃 イチョウ
え、それは初耳。誠哉、コンクール出てたの…!?
端川 レイ
端川 レイ
言われてみれば…
あはは、と皆で笑いあった。何だか緊張して いたのが馬鹿みたい。私達は笑顔でその時間を過ごした。また、ライブをしよう。沢山しよう。それでまたファンの笑顔を見よう。
そう思って、楽屋を出た。

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