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第7話

第七章 これからもずっと
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2025/11/18 07:34 更新
放課後の裏庭。

夕陽が校舎の影を長く伸ばす時間。

渚はいつものように筋トレをしていた。

腕立てをしていると、後ろから小さな足音が近づいてくる。

「……渚、少し……話、いい?」

渚は腕立てを止め、汗を拭きながら振り返った。

そこには、黒髪が風に揺れる紬が立っていた。

いつもより少し顔色が赤い。

「紬さん…どうしたんですか?」

紬は少し躊躇ったあと、手元の鞄の紐をぎゅっと握る。

「……昨日、手を握られたとき……少しだけ平気だったんだ。」

渚は穏やかに笑う。

「はい。分かりますよ。」

「でも……そのあと、なんか、心臓がドキドキして……変な感じだった。」

紬の声は小さくて、少し震えていた。

でも、それがいつもより素直な印象を与えた。

「……ドキドキ?」

「……やっぱりなんでもない!」

言いながらも、紬の頬は赤く染まっている。

渚はそれを見逃さず、少しだけ近づいた。

「変じゃないです。そういう気持ちは自然なことですよ。」

紬は一瞬、渚の目を見る。

そして、目をそらして小さくつぶやいた。

「……ありがとう、渚。」

その声に、渚の胸がぎゅっと熱くなる。

「……紬さん?」

紬は少し顔を上げ、渚をじっと見つめる。

視線を合わせたまま、ほんの小さく息を吸って——

「……私……渚のこと……好きかも。」

その一言に、空気が一瞬止まったような感覚があった。

夕陽に染まった裏庭の中で、二人の世界だけが静かに動いた。

渚は驚きつつも、にっこり笑う。

「……俺も、紬さんのこと、ずっと好きでした。」

紬の目がぱっと大きく開く。

赤く染まった頬に、ほんの少し笑みが混ざった。

「っ!……ばか」

でも、その声は怒りではなく、照れと嬉しさが混ざった声。

紬は渚に少し近づき、そっと肩を寄せる。

渚はその距離感を大切にしながら、紬の背中に手を添えた。

お互いを強く意識しながらも、まだ少し照れる二人。

「……これからも、そばにいてもいいですか?」

渚の声に、紬は小さく頷く。

「……うん。よろしく……」

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