赤い猫の仮面に、赤い模様が入った白いコスチューム、鋭い目つきのその妖怪ヒーローが、ミィナや華翔丸の方へ歩み始める。
今まで黙り込んで様子を伺っていたボルタがニヤリと笑みを浮かべる。そして、顎に添えていた手を修の方に向け、パチンと指を鳴らした。
修のまわりを浮遊していたアングリーが急に一直線に飛んでいき、録画機能を起動した後、剣豪紅丸にピントを合わせる。
ミィナが、自分の方に近づいてくる妖怪ヒーローの存在に
気づく。
剣豪紅丸が背中に掛けてある刀の柄を握り、低い姿勢をとる。
ミィナが高速でこちらに走りながら、弾を撃ってくる。しかし、剣豪紅丸はそれをかわし、刀を抜こうとはしない。
ミィナの撃ったうちの一発が、剣豪紅丸の耳をかすめる。
華翔丸が翼から3つほど羽をちぎり、ダーツのようにミィナに向かって打つ。
ミィナが華翔丸の方に銃を向け、弾を撃ってくる。すると、ミストシャドウが華翔丸の前まで行き、シールドを張った。
ミィナが2人に気を取られてる隙に急接近する。しかし、ミィナもいち早くそのことを察知した。
ミィナが距離を取るために、後ろに軽やかにジャンプする。しかし、どこからか何か青白く光るものが飛んできて、ミィナの脇腹に当たり、その衝撃でミィナは倒れてしまった。
ミストシャドウが呼び掛けてくる。
それを聞き、剣豪紅丸が別のメダルをセットする。
一瞬でミィナの目の前に来て刀を振るう。その刃がミィナの頭の方に向けられ、次その場の者たちが瞬きし終わった時には、すでに斬られていた。
そして、剣豪紅丸が刀を鞘におさめたと同時に、身につけていたピン留めがパキンッと真っ二つに割れた。
ミィナが、ガクッと膝をつく。髪色は元のクリーム色に戻っていた。
すると、コスチュームがシュウウッと淡い光となって消え、変身が解けた。
ゴロミが急に空に向かって銃口を向け、バァンと撃つ。
すると、いつからあったのか、空を浮いていた灯部先輩のアングリーの手のひらに命中し、そこにあったカメラのレンズを貫いた。
変身を解除した麗ちゃんと、その後ろからフウトが近寄ってくる。
そう言いながらゴロミの脇を両手で持ち、ヒョイッと高く上げる。そして、その黄色い毛並みに顔をうずめた。
ゴロミが麗ちゃんの腕の間をすり抜けて脱出する。
慌てて振り返り、まだ腰を下ろしてうつむいているミィナさんのところに駆け寄る。
すると、さっきまでのような暗い表情はけろりと無くなり、口を大きく開けて笑い出した。
そう言いながらピョンっと跳ねるように立ち上がり、俺が手につけているウォッチをマジマジと見つめる。
ミィナさんが兎のように素早く麗ちゃんの方にかけていき、目の前でずいっと身を乗り出して言う。
ボルタ会長がふとつぶやきながらこちらに近づいてくる。
ミィナがそう言いながらエマ学園長の方を見る。
エマ学園長は相変わらずの美しい笑みをミィナに向けた。
俺がすかさず両手を広げてエマ学園長の前に仁王立ちになって話を遮る。
エマ学園長が扇子をバッと開き、口元を隠す。

























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!