36年前、今のように学園は怪異で溢れておりました。年々増えてゆく怪奇事件数…、これを見かねた先代学園長は、新たなる入学合格基準を立てました。それが、「YSP基準」。先代は、妖パワーを持つ救世主となりえる者たちを集結させて学園を平和へと導こうとしたのです。
そして、選ばれし妖怪ヒーロー達の中の1人が、あなたさんのお父様・寺刃ジンペイでした。
ジンペイさん達は次々と仲間を増やしながら、学園の危機に立ち向かっていきました。エイリアンに侵略されたり、古代へタイムスリップしたり…。数々の人ならざるものと出会い、別れ、みるみると学園の平和を取り戻していきました。
ジンペイさんが高等部の生徒会長となってからは、その対処スピードは格段に上がり、学園の完全な平和を取り戻したのです。
これで学園も平和に…かと思いきや、ジンペイさんはいつか来たる恐怖の再来に備え、早くも準備をしだした。現在だけでなく、はるか未来をも思い遣る、器の大きく強い人。それが彼でした。
エマ学園長は、一瞬少し俯いて目を伏せ、こちらを改めて見つめた。
急に俺の耳元から声がしてビクッと驚く。
そちらの方を見ると、異様に顔が青白い、古い型のメガネを掛けた男性がいた。
臼見沢先生がタブレットを取り出し、何やらポチポチし出す。そして、画面のエンターキーを押し、声高らかに言った。
その瞬間、ボシュンと青紫の煙が立ち込める。
そこにはもう、臼見沢とあなたの姿は無かった。



















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。