第46話

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2024/09/09 11:29 更新
太宰治
二人っきりで何してるの?
あなた
...一緒にご飯食べただけだよ
中島敦
ICチップを回収するって話あったじゃないですか、其れです。
中島敦
......太宰さん、入水したんですか?
太宰治
うん、したよ
中島敦
はぁ〜〜...
中島敦
最近は回数が減ってきたと思ったのに...がっかりです...。
太宰治
敦君も云うようになったよね〜



何かを閃いたのだろうか、太宰が声を上げる。


太宰治
...あ!そうだ!
太宰治
私、まだお昼ご飯を食べていないのだよ
太宰治
此処は皆で一緒にテーブルを囲もうではないか!
中島敦
僕達もう食べ終わりましたよ。
太宰治
え、そうなのかい?



コツ、と太宰が此方に近づいてくる。



そして、私達のテーブルに置かれている



綺麗になった食器を太宰が確認していた。


太宰治
まだ出ていく予定は無いんだろう?
中島敦
まあ、無いですけど...
太宰治
なら一緒にいようよ〜私寂しい〜
中島敦
あなたの下の名前さんが良いなら良いですけど...
あなた
良いよ、敦君。



今は一緒に居たい、と云う気持ちが強い。



でも、此れ以上一緒に居たら私が知らない自分になってしまいそうで、怖い。


あなた
( めちゃくちゃ過ぎる...一体私はどうしちゃったの )



太宰はお昼を食べていないと云っていたが



頼んだのは珈琲一杯だけだった。


太宰治
今は珈琲の気分なのだよね。



そう云っていたけれど、本当はお腹なんか空いていなくて



ただ、女給さんを口説きに来ただけ、なんて最低な思考が巡る。



だって、昔は「食事なんて面倒」って云っていたし...。


中島敦
あのう....
あなた
...ん?
中島敦
僕、お花摘みに...い、行ってきます.......



敦君は落ち着き無く、トイレの方へ行ってしまった。


あなた
え....なんであんなに挙動不審なんだろ...
太宰治
お腹でも痛かったンじゃない?
太宰治
...と云うかさ〜...
太宰治
ICチップの連絡とか私知らなかったンだけど?
太宰治
私に一声掛けても良くない?
あなた
あ...
あなた
否、悪意は無くて。
あなた
こう云う事、太宰は面倒がるかな、って思っちゃって。




嘘。こんなの建前。



一瞬、連絡しようか迷った。けど。



断られたらどうしよう...なんて被害妄想が頭の中でぐるぐると渦巻いていて。



打ちかけていた文字を長押しで全部消してしまった。


太宰治
ふ〜ん...



たまに、太宰は全部を見透かしたような瞳をする。



今だって、私を見据える瞳が「全部判ッてるぞ」



と問いかけてきそうだ。


太宰治
ねえ、本当は違うんでしょ?
あなた
太宰治
本当は自分で気づいてるンじゃないの?
あなた
ち、ちが...
太宰治
矢っ張り、私は君の事が好きだ。
太宰治
どんな天変地異が起こっても、君が自分を理解できなくとも愛し続けるさ。
太宰治
私と...結婚して欲しい。


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