第9話

✿︎ きもちがひろがる
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2025/10/05 11:50 更新
















































黄 side



















黄色さん
 … ん 、 ぅ 







目が覚めた 。 黒猫のぬいぐるみを手で手繰り寄せる 。





黄色さん
… げほっ 、 んん  、 





喉の違和感 。 そういえば 、 発作でたんやっけ … 。




いるませんせぇが助けに来てくれた所まではなんとなく覚えている 。




せんせぇいつも俺ん事助けてくれるなあ … 。 やさしい …




前世でどんな徳積んだらいるませんせいみたいな人に助けてもらえるのだろうか 。




でも 、前世でいいことしてたらきっと俺 、 こんな病気なってへんよな




ずっと元気でお母さんお父さん 、ハルと過ごせたんやろうし




やっぱ 、 悪いことしたのかなあ …





黄色さん
 … すっちぃ 、 帰ってきたんかな 





今日はまだすちくんに出会ってない 。




話し声は 、 カーテン越しに聞こえたし 、




発作起こした時にらんらんがカーテン開けてくれてすぐ声をかけてくれたような気がするけれど 。




出会ったって感じじゃないような …





黄色さん
 … こんなんやから病気なるんだ





前世でもこんな大事な時に迷惑掛けていたのだろうか 。




だから 、 こんな病気になったのかな 。




ほんなら 、 来世はもっと重い病気になって産まれてくるかも 。










ベッドの上で1人本を読んでいたら 、 なんだか病室がざわざわし始めた 。




耳を澄ませば 、 らんらんとこさめちゃんとすっちーがおしゃべりをしているようだった 。




涙ぐんだ声が聞こえる 。 でも 、 悲しい涙じゃなさそうだ 。




それなら良かった 。 俺のせいで〜〜だった ! とか言われたら怖くてもう顔見られない 。




俺が会話に混ざっても大丈夫かな ? なんて考えるが 、 やっぱりすちくんに会いたい欲がだんだん強くなり 、




カーテンをそっと開いた 。





黄色さん
 … すっちー 、 たち 、 





恐る恐る声をかけると一瞬ぽかんとした顔の3人が次の瞬間には嬉しいような心配のような顔で声をかけてくる 。





桃色さん
 … ! みこと … ! 





水色さん
 … ! みこちゃん 〜 っ ! 





緑色さん
 … お疲れ様 、 みことちゃん 笑 !



皆が 、 ベッドから俺の方まで移動してきてあわあわしてしまう 。




なんだかいっつも慣れなくて 、 照れくさい 。


でもそれと同時に安心した 。





黄色さん
 … みんな 、





黄色さん
  … しんぱいかけてごめんなさぃ 、 



桃色さん
 … 全く 、 笑 





桃色さん
ごめんじゃなくて ? 





黄色さん
 … ! 笑笑 、 ぁりがとぉっ 





水色さん
 … よくできましたぁっ ! 





緑色さん
なんで上から 笑 





みんなは本当に優しい 。 




だからこそ 、 迷惑をかけれない 。




次に迷惑をかけたら今度こそ俺は 、 悪い子になってしまうから 。




なのに頼ってしまう 。




なんでかは 、 分からない 。










みんなが心配してくれた 。




迷惑なんかじゃないって思ってくれていた 。




みんなが笑っていた 。




俺も笑った 。




でも急になんだかふと笑えなくなって




ぼ ー っと 考え事をしてしまう 。




先生も忙しいのになあって 。




こんなおれのためになんで頑張ってくれるんだろうって 。




心配で 、 不安で 、 でも俺に向き合ってくれたのが嬉しくて 。




どうしようもないような 、 そんな気持ち 。





黄色さん
 ……… 、 





水色さん
 み ー こ ー ちゃん っ ! 





黄色さん
 … うわぁっ !? 





水色さん
お顔怖いよ 〜 っ ? どうしたん 、 しんどいの ? 





黄色さん
…………… ぇ 、 っと 





その気持ちを言葉にするか迷った 。




言ってしまったら 、先生たちが俺の事本当はどう思っているのかわかってしまいそうだったから 。




思わず俯いた 。




こさめちゃんは心配そうに顔を覗き込んできた 。




すちくんとらんらんはそっと俺の隣に腰掛ける 。




その視線から逃れることなんて不可能で 、




ついついぽろっと言葉を零してしまった 。





黄色さん
 … 先生に心配かけてばっかで 、 迷惑で 





ぼろぼろと溢れる言葉は紡がれて 、 長く長く結ばれていく 。




みんなはうん 、 と頷きながら黙って聞いていた 。





黄色さん
先生が俺の事どう思ってるのか分からなくて 、 怖くて … 





怖い 。 嫌われていたと思うと 、 手足が震える 。 




でも本当にそうかなんて分からなくて 、 迷惑でどうしようって 。




でも 、 でも 。




やっぱり本当は 、





黄色さん
 だいすきなんよ 、 助けてくれるせんせぇのこと





桃色さん
 … なるほどねぇ 、 





緑色さん
 … めちゃくちゃわかる 





水色さん
こさも!よく考えちゃう ! 





全ての気持ちを言い切って 、 帰ってきた言葉は予想外のものだった 。




みんなが 、 同じことを考えていた 。





びっくりして 、 思わず顔を上げる 。




ちょうど俺の顔を覗き込んだすちくんと目が合った 。




彼はにこっと優しく笑った 。





緑色さん
 … ねえねえみこちゃん 、 





黄色さん
 … ??? 





緑色さん
ちょっとまってて ! 





頭にハテナを浮かべる俺を他所にすちくんはにこにこ顔で自分の引出しを開ける 。




そこからスケッチブックを取りだして 、 あるページを切り取った 。





緑色さん
はい 、 みこちゃん 。 元気になってよかった 、 また遊べるね 





そう言って 、 俺に切り取った紙を手渡してくる 。





黄色さん
 ………… ???





それを受け取り 、 なんだろうと思いながら紙を覗き込む 。





黄色さん
 ………… わぁ 、 っ !





そこには 、 1匹の黒猫の絵が書かれていた 。




これってもしかして …





黄色さん
ハル … ? 





水色さん
あったり 〜 ! 





桃色さん
なんでこさめがいうの 笑





スケッチブックに描かれた可愛い黒猫の絵 。




それは 、 俺の家で飼っている「 ハル 」という名前の猫だった 。




家でもろくに触れ合うことはできないけれど 、 窓ガラス越しに擦り寄ってくるその猫が俺は大好きだった 。





黄色さん
 … なんで ? 





緑色さん
本当はもっとはやく見せる予定だったんだよ 





緑色さん
みこちゃんが体調良くないみたいだったから





すちくんがそう言う 。




顔は優しく笑っていた 。





黄色さん
 … 俺のために ? 





緑色さん
もちろん 、 そうに決まってるじゃん ! 





黄色さん
 ………… 





桃色さん
 … みこと ? 





黄色さん
 … うれしぃ 、 ぅありがとお ! 





本当に嬉しい 。




こんな気持ちを伝え方は 、 真っ直ぐに感情が伝わる 。




単なる言葉だけじゃなくて 、絵や手紙で普段言いずらいことも言えたりするものだ 。





黄色さん
 ………… ぁ 、 





水色さん
 … ? 





俺は急いで立ち上がる 。



周りは「 そんな急に立ち上がらないで 、 怖いから ! 」なんて言っていたが




そんなことは気にせずに自分の引き出しを開ける 。





黄色さん
あった ! 





俺は綺麗なおりがみを取り出して 、 にっこり笑うのだった 。






































10/5 タイトルを「✿︎ きもちがひろがる」に変更しました









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