目が覚めると、見覚えのある天井が見えた。
きっと、自分の部屋だ。
なんで私、寝てるんだろ。
…思い出せない。
ちゃんと毛布がかかっている。
おかゆやら体温計やら、
色々机に置いてある。
ますます意味が分からない。
とりあえず、布団から出よう。
そう思い、出ようとした瞬間、
重い何かが布団にあって出られない。
正体を確かめようと思い切り起き上がると、
急に声が聞こえたものだから、
自分もびっくりしちゃって。
優しい言い方。
いつぶりかな。
私に対して、こんなに優しい言い方してくれるのは。
ズキッ
痛い。
痛い。
なんで。
なんで。
ぁ…¿
おもいだした。
そうだ。
わたしは。
だれからも──
ひつようとされてなかったんだったッ
𓏲𓈒⊹¨̮⑅ないこ𓋜⊹
あなたが目を覚ました。
僕は、突然の振動に飛び起きてしまって
びっくりさせてしまった。
少し申し訳ないと思った。
そして、ちゃんと話すのも
いつぶりという程だったので、
辿々しい言い方になってしまった。
あなたは、突然、
痛いと言わんばかりの表情をし、
頭を押さえていた。
ストレス溜まってるのは、
俺もナノに。
暫くして、あなたは
頭をあげた。
顔を覗き込むと、
いつものあなただった。
……筈なのに。
何故か、いつものあなたでは
無い気がした。
ずっと話さなかったせいで、
会話してたときのことが、まるで分からない。
ほとけは、今、いない。
「いふくん探してくる!」と言い、
外に行った。
違う。
違う。
違う。
こんなことが言いたい訳じゃないのに。
そんな顔させたい訳じゃないのに。
なんか、もどかしい。
なんで。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。