第6話

 jeno × jaemin
2,814
2025/03/09 08:47 更新



ばんばんさんと言う本当に大好きな作者さまのネタをお借りしたノミン短編デス、、‼️


勝手解釈すぎるし短編中の短編ですがどうぞ!!







一生に一度しかないんだから。


眉を下げて、今までの僕を同情するように悲しい目をした親にそう言われて仕方なく家を出た。


本当に友達なんていなかったし、僕には行く意味もないだろうなんて考える腐った思考の持ち主なんだから。こんな僕が成人式なんて行っていいはずないでしょう母さん。





でもね、今は来て良かったってちゃんと思ってる。


花束を抱える同級生がわんさか湧いているロビー。他に行くところなんてないしなあ、なんて腰掛けた階段。


組んだ足に張り付く父親お下がりのスーツは、慣れなくて気持ち悪い。



ふと、目に入った一際目立つ集団。


キャーキャー叫ぶ女たちに囲まれて困った顔した高身長が、一人。







程よくついた筋肉に、整った顔立ちと綺麗に切り揃えられた黒髪。


スーツを着こなしているお前が、嫌に目を引いた。



あの頃はもう少し線が細くて、頼りなさそうだったくせに。


なのにサモエドみたいな笑い方はこれっぽっちも変わっていなくて、その笑顔が向けられている女を見るだけで黒い感情が沸々と湧き上がってくる。



お前に近づく女をちょっとはっ倒したいと思ってる時点で、この感情には名前はついているんだ。




絶対、気付きたくなかったよ。






ジェノ、お前に恋してるなんて!



左胸が早鐘を打つ。息が弾む。頰が紅潮するのが自分でもわかる。


独り占めしたい、二人きりになりたい。ただその感情だけで身体中がいっぱいになる。





気がつけば、ジェノ目掛けて勝手に足が動いていた。



「ジェノヤ、待った?」
「ごめんね遅くなって〜」



いつもなら絶対にしないふわふわの笑顔と、いつもなら絶対出さない猫撫で声。


ジェノをここから連れ出すにはこうでもしないとダメだと思った。



別に俺の事なんて覚えてなくてもいい、でもきっと優しい彼の事だから上手く話を合わせてくれるだろう。


それなのに目の前の本人は固まってぴくりとも動かない。




「…ジェノ?ねえってば」


胸元にすり寄せる白い手。身長はさほど変わらないはずなのになぜかできてしまう上目遣い。


周りの女たちは邪魔をするなとでも言うようにこっちを睨んでいる。



「……っ!ああ、うん。待ってないよ、大丈夫」


子犬みたいなタレ目をもっと下げて、ふわりと微笑んで僕の手を取るジェノ。








「いこっか、“ジェミナ”!」




「っえ、なんで名前………」



僕がそう言う前に走り出すもんだから、前につんのめりそうになったじゃんか。


花束なんて放り出して、くしゃくしゃの笑顔で振り向いたジェノの口から出て来たのは、「ずっと待ってたよ」なんてクサい台詞。







ああ、ほら。やっぱり僕たちって運命なんだよ、ジェノ。






ジェノ目線か続きかでも書こうか迷いちう。



(気が向けば!!)

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