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…………………
………………ん………
目覚めたそのときには私は知らない場所にいた。もっと言うなら床にこう、どんと倒れていた。どこからか鳥の鳴き声がうるさくて…それで、本当に久しぶりな感じがした。夏のような蒸し暑さなど絶対にないのに、なぜだか私の体は汗ばんでいた。
ない…主語が抜け落ちているが、さっまでたしかに持っていた機器やら生活用品やらがなくなっているのだ。
自分の行動を少し思い出す。…ぁぁ、なんか落としてたような。
記憶をなぞっていると、どこからか誰かが入ってきた、まるで他人事なんかじゃない音がした
ドラマチック……のようにはならないかな、さすがに
その子は────私と同じぐらいの年っぽくて、丁寧そうだけど、挨拶には慣れてなさそうだった。なんて、私が言ってもおかしいだけか

なんで最後疑問形?とは思った あとそもそも超高校級とも限らないのになぜ肩書きを?
………あー…慣れない。というかそもそも人と接したことが…でも、目の前にいる彼女は信頼してよさそうだった。
本当に、個人的な見解だけど
才能ってことはおんなじ、希望ヶ峰の生徒かな?
名前、七瀬……ななせ、ね
あ、まってわかったかも
この特徴的な声はかなり聞いたことがある。youtubeを徘徊してるときにもよく聞く声だ。
たしか…めい…漢字はあまり読めないけど、インタビュー?するカバー曲を出してて…あとは…
…当の本人は目をぱちくりとさせてるけど

え、なんか嬉しい…かもだ
冷静になってきた。ここが小さめな小屋だということに今更気づいた。…ドアは半開きの状態で、まだこの先に世界があることを知らせる。
ギリギリで見える景色は砂浜だった。
途切れ途切れに紡ぐ言葉。
…積極的に話さないほうがいいかな?
それにしても一人称…
いるんだ、こんなところに
私たちみたいに同じ境遇かな?
私はマスクの男性に声をかけてみた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!