初めての学校ーー大きな窓から差し込む朝日が、向井康二の心を少しだけ緊張させる。
長い前髪を指で整え、眼鏡を直す。人目を避けて教室に入るつもりだった。
しかし、運命は残酷にも、教室の入り口で彼を待っていた。
その声に思わず康二は、立ち止まる。
教室の奥ーーそこには、学校一の人気者SnowManたちが笑顔で手を振っていた。
全員が放課後の文化祭や、ゲームの話で盛り上がっている。
小さく自己紹介しようとすると、目黒蓮が鋭い目でこっちを見つめてくる。
ラウールがにこやかに声をかける。
優しいそうな笑顔に、康二の心臓が跳ねた。
教室の端に座りながら、康二は心に中で推しグループの妄想を始める。
しかし、今目の前にいるのは、妄想ではなくリアルなSnowMan。
昼休みーー康二は弁当を広げ、静かに漫画を読もうとする。
すると、背後から気配が感じた。
目黒とラウールがすっと寄ってくる。
周りの視線も2人に釘付けだ。
照れ隠しに眼鏡を押し当てる。
目黒の目が細められ、ラウールはにっこり笑う。
その瞬間、康二の心はドキドキした。
初めての教室で、転校生に康二は少しだけ後悔したーー
いや、同時に、少しだけワクワクしていたのだ。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。