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私とソヒは幼なじみだった
幼稚園の時からずーーっと一緒
親同士が仲良いというか、家が近所だったため関わることが多くいつの間にか親友だった
小さい頃は私の方が身長も高くて誕生日も早かったけど、高校生になってどんどん男前になっていく頼もしい彼に10年かけて恋してしまった
彼の思いは分からない。ずっと仲良いから。
多分、気は合うけど女としては見られてない
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嬉しかった 彼と同じ気持ちだなんて
私は迷わず答え出した
そう言って真剣な目で見つめてくるところに心臓がバクバクした
ソヒはこっちに近づいて勢いよく私を抱き寄せた
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正直、幼なじみからの恋人に発展はドキドキより楽しいが勝っちゃいそうで心配な部分があった
でも、こうやってすぐに行動してくれるソヒを見て"この子となら大丈夫かな"と思えた
学校ではいつも通り仲良く話してても、やはりスキンシップなどが増えたためすぐに噂された
私たちは今まで通りの生活を続けた
部活帰りは一緒に帰り、テスト期間は一緒に勉強をし、
あ、でも1つ変わったのはデートするたびにソヒが迎えに来てくれるようになったことかな
何回も季節を共にしたけどやっぱり恋人になってからは全てが素敵に感じて一瞬一瞬が楽しい
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幼なじみだからと心配していたこともソヒとなら全て乗り越えられた
私が大学生になり1年間留学することになっても、特に心配はなかった
小さい頃からずっと一緒だったから寂しかったけど。
ただ、連絡頻度は少なかった
時差もあったため中々話せず少しずつ距離が空いていったような感じがした
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留学中寂しい時はずっとソヒの事を考えていたけど、だんだんそんなのも薄れていく感じがした
それでも、ソヒのことが大好きで早く会える日を楽しみにしていた
長い1年間が終わりやっとソヒに会える日。
夜遅かったけど、空港まで迎えに来てくれた
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この時はそこまで深く考えてなかったのにな。
いつからだろう、少しずつ歯車が合わなくなってきたのは
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最初はまだ耐えられた
1年も離れてしまえば変わってしまうかもしれない。
でも、またその距離を縮めたらいいと思った
それでもやっぱり違和感はどんどん大きくなっていき、ソヒにとっては私は恋人ではなくただ傍にいる幼なじみの方が合っているのではないかと思ってしまう
よく考えたら、彼は私といる時は楽しそうだけど"好き"と言ってくれない
ソヒは優しい。だけど、それはただ彼が元々優しい性格なだけで彼氏としてではない。
最初は目を瞑れた私も、どんどん分からなくなってきてしまった
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あまり興味がなさそうな彼がスマホを置いてこちらを見つめる
沈黙が流れる
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"ただの" という言葉に、じゃあ付き合っていた関係の時、ソヒの目にはどう映っていたのか気になってしまう
私たちは一番気が合って一番信頼してた
それは友達として。
私はまだ好きだった、ソヒ以外考えられなかった。
この世のみんなが思う"男女の友情は成り立つのか"という疑問に答えを出してしまったのが悔しい。
長い間かけて作り上げたドライフラワーはこんなにあっけなく枯れ果ててしまった。
永遠に続くと思っていた彼ともここでおしまい。
別れたからと元通りになるはずがない
"友達に戻る"なんて言葉はただの言い訳に過ぎない
こんなに長い間一緒にいたのに誰よりもソヒのことを知っているはずなのに、最後にハッピーエンドを共にする相手が私じゃないのは悔しい。
私たちが一緒に植えた花は死ぬと決まっていた。
だらだらと曖昧な関係を引き伸ばしても、殺されかけてる花は辛いはず
だったらもう早く殺して楽にしてあげよう
早くバラバラにしてあげよう
ソヒと私のように。
Fin.













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。