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第5話

5、告白
4
2026/03/09 00:36 更新
西園寺北斗
西園寺北斗
優、弁当なんだ
小鳥遊優
小鳥遊優
はい……
西園寺北斗
西園寺北斗
手作り?
小鳥遊優
小鳥遊優
まぁ……一応…
西園寺北斗
西園寺北斗
すごいね
小鳥遊優
小鳥遊優
ありがとう、ございます……

すごいのか?
わからない。手作り弁当を褒められたことなんてないから、すごいことなのかわからない。でも、嬉しいな。

西園寺北斗
西園寺北斗
ねぇ、肉団子、一つ頂戴
小鳥遊優
小鳥遊優
え…いいですけど……
西園寺北斗
西園寺北斗
ありがとう

僕の弁当箱から肉団子を一つ摘み 、食べると、無表情だった顔が少し緩んだ。不味くはなかったようだ。それだけで胸を撫で下ろした。

西園寺北斗
西園寺北斗
めっちゃ美味しい
小鳥遊優
小鳥遊優
良かったです……

自分の作ったもので、誰かが笑ってくれるのって、こんなに嬉しいんだ。

西園寺北斗
西園寺北斗
ごちそうさま。また食べさせてよ
小鳥遊優
小鳥遊優
え……いいですけど…
西園寺北斗
西園寺北斗
ありがとう、じゃ。

そう去って行く、西園寺先輩の背中は、少し大きく見えた。
まだ、心臓が速い。僕と西園寺先輩はただの先輩後輩で、それ以上のことなんて、何もない。だから、モヤモヤするのは気のせいだ。きっとそうだ。
僕も、そろそろ戻ろ。

野上
野上
おい、優!
小鳥遊優
小鳥遊優
どうした?
野上
野上
西園寺先輩からの伝言だ
小鳥遊優
小鳥遊優
伝言?
野上
野上
放課後屋上に来い、さもなくばお前の弱みを
小鳥遊優
小鳥遊優
似てもないし、盛ってるだろ
野上
野上
とにかく、何があったか教えろよ?
小鳥遊優
小鳥遊優
はいはい

放課後、屋上、なんだその少女漫画の王道場面。
いやでも、あんな内容にはならないだろうし、ならない方がいいもんな。でも、行かないって選択肢もある。
ドタキャンになるのか?それは、だめだ。もっと目をつけられる。行った方がいいのかも。

小鳥遊優
小鳥遊優
(気が重いな……)

午後の授業は、殆ど頭になんて入らなくて、先生に注意されてしまった。仕方ないだろ。モヤモヤする原因の人に呼び出されたら、誰だって他の子とは上の空になるはずだ。
放課後、屋上に行く足取りは案の定重い。行く前からどんより気分だ。

西園寺北斗
西園寺北斗
あ、来てくれた。
小鳥遊優
小鳥遊優
あの…どうされました…?
西園寺北斗
西園寺北斗
そんな固くならないでよ
小鳥遊優
小鳥遊優
はい……
西園寺北斗
西園寺北斗
俺さ、優のこと好きなんだよね
小鳥遊優
小鳥遊優
……!?

好き? 好き? 好きって、どの?

小鳥遊優
小鳥遊優
好き…って…?
西園寺北斗
西園寺北斗
恋愛として、優のこと好き
小鳥遊優
小鳥遊優
え…?
西園寺北斗
西園寺北斗
俺と付き合って
小鳥遊優
小鳥遊優
あの……

西園寺先輩のこと何も知らないのに、僕に付き合うなんて無理だ。でも、西園寺先輩のこと知れたら、西園寺先輩のこと好きになるのかな。わからないけど、なんでか、西園寺先輩のことが気になる。

小鳥遊優
小鳥遊優
友達から……お願いします…
西園寺北斗
西園寺北斗
ほんと?いいの?
小鳥遊優
小鳥遊優
はい……僕でいいなら…
西園寺北斗
西園寺北斗
めっちゃ嬉しい、ありがとう

西園寺先輩の笑顔を見ると、心拍数は上がる。クールな無表情からの不意の笑顔にドキッとする。女子たちが好きそうなタイプのイケメン。僕は今、このイケメンに告白された。もう既に、情報過多だ。野上になんて言えばいい。あいつが言いふらさないとは限らない。男に告白されたなんて、言いづらい。

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