第8話

無一郎サイド
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2024/04/07 12:31
このタイトル多いな←
玉壺
玉壺
ヒョ?あそこのあばら屋はなんだ?
時透無一郎
時透無一郎
っ!( 鋼鐵塚さん!)
玉壺
玉壺
もしや、ここに里長がいるわけでは無い……
この小屋の奥では鋼鐵塚が一心不乱に刀を研いでいたのだった。
鋼鐵塚蛍
鋼鐵塚蛍
すごい鉄だ……すごい刀だ…
鋼鐵塚蛍
鋼鐵塚蛍
なんという技術………
鋼鐵塚蛍
鋼鐵塚蛍
素晴らしい…………
玉壺
玉壺
(若い人間か)
玉壺
玉壺
(体つきなどから長では無い…か)
玉壺
玉壺
おい、そこの人間
玉壺が呼びかけるが鋼鐵塚は振り返りすらしない。
玉壺
玉壺
(こいつ!!なんという集中力!この玉壺に気づかぬほどの没頭!!)
なんてトンチンカンな…考えでしょう。
自意識も華々しい(((主引っ込んでろ
玉壺
玉壺
(き、気に食わぬ。私とてこれほど集中したことはない!!芸術家として負けている気がする!!!!)
玉壺は短い手から、ツボを生み出した。



それは一瞬のうちに鋼鐵塚を襲う。
魚の体に人の足、カマキリのカマのような腕を持った怪物。


そのカマによってズバッと鋼鐵塚の体が切り裂かれ血飛沫が上がる。




















と思われた。
しかし、その攻撃は鋼鐵塚に当たらなかったのだ。
時透有一郎
時透有一郎
参ノ型 霞散の飛沫
玉壺
玉壺
な、なんだ!?
玉壺
玉壺
(先ほど閉じ込めた奴か?いや、あいつはまだ私の血気術の中だ。じゃぁ、こいつは…?)
玉壺
玉壺
ヒョッヒョッヒョ!なるほど!貴様。そういうことか!
時透有一郎
時透有一郎
お前のお喋りに付き合って居られないんだ。
時透有一郎
時透有一郎
(大丈夫。時間稼ぎさえすれば無一郎があそこから出られる。)
時透有一郎
時透有一郎
霞の呼吸———
その額には雲のような、霞のような鬼のような紋様——
                                  痣が
うかびあがっていた。
時透無一郎
時透無一郎
(さっきあいつに言われたこと………何か関係があるのか…?本当の僕と。)
時透無一郎
時透無一郎
(兄さん…?)
((誰か、、、、助けて…))
時透無一郎
時透無一郎
(!!誰!?、?)
夏の日……あの日家に鬼が入ってきたんだっけ?
あれは






胡蝶さん……だ
なんで、胡蝶さんが…?
そうだ。お館様とあなたの図らいで兄さんと僕は胡蝶さんに守られたんだ。

















ザザッ ザッ    ザザザザッ
「情けは     がれかのために   なら い」
時透無一郎
時透無一郎
(え?)
「ちが  それ     人   めぐりめぐっ        意味  父さん     た」
時透無一郎
時透無一郎
(ダメだ。頭が痛い。意識が……)
無一郎の意識はそこで途切れた。
「無一郎の無は“無能”の無」
「無一郎の無は“無意味“の無」






ザザザザッ   ザザッ  ザザッ
「なんの役にも立たなぇだろ。いてもいなくても変わらないような、つまらねぇ命なんだからよ!」
湧き上がってくる激しい怒り。
その後は死にかけた鬼。




あたりは血の海。
鉛のような体の重さ。






家まで這いつくばっていく自分。
自分が体験していたことのなのか何もわからない………
ザザッ    ザザザザッ   ザザザザッ
「…神、様、仏……様……どうか……弟だけは………助けてください……」
「弟は……俺と……違う……心の優しい…子です……人の…役に……立ちたい…というのを……俺が…邪魔した……」
「悪いのは……俺だけです……バチを当てるなら…俺だけに…して…ください…」
「わかっていたんだ…ほんとうは…無一郎の…無…は」
「無限の…無…なんだ。
時透無一郎
時透無一郎
(これは、僕の本当の運命…!)
兄の声が 

兄の存在が

あなたの優しさが

鬼殺隊という自分の居場所が
                                                           ———無一郎の心に火を灯す。
「「無一郎は自分ではない誰かのために無限の力を出せる
                      選ばれた人間なんだ」」
 













 夢から覚めたように
無一郎はゆっくりと瞼をあげ、刀を強く握りしめた。
その、頬に雲のような、霞のような形の、
                              痣が
うかびあがった。
時透有一郎
時透有一郎
はぁ、はぁ、…
玉壺
玉壺
ヒョッヒョッヒョ もう終わりですか?全然当たりませんねぇ
有一郎は既に鋼鐵塚を守るので精一杯で自分の体は傷だらけだった。
玉壺
玉壺
血気術…
いきなり、鋭い刃が玉壺の首を狙って振り下ろされた。
一旦壺に逃げ込み、もう一度顔を出した玉壺は目の前の無一郎の姿を見て、目を見張った。
玉壺
玉壺
(水獄鉢を抜けている!!)
玉壺
玉壺
(一体どうやって…わからぬ。まもなく死ぬと思って向こうには意識をやっていなかった。)
玉壺
玉壺
(いや、しかし…逆に言えば!それだけ集中していたということか!)
完全に手段と目的が逆転している。
玉壺
玉壺
ん?(なんだ?あの痣は?あいつ、ついさっき閉じ込めた時はなかった…そう言えば…あいつにもある。……)
玉壺
玉壺
(痣か…?)
玉壺
玉壺
(いやいやいや、そんなことより。)
(何涼しい顔して出てきてんだ。私の攻撃で、体が麻痺しているはずだろうが!なぜ、さっきよりもなお早い動きで私に傷をつけた。)
サァ
無一郎、有一郎が同時に動く。
玉壺も瞬時に血気術を繰り出す。
玉壺
玉壺
血気術 蛸壺地獄!!!
8本のタコがの足が無一郎、有一郎を襲う。
一瞬で爆発するように巨大化したタコの足が小屋を突き破って破壊する。


屋根や壁が吹き飛ぶ。
玉壺
玉壺
ヒョッヒョッヒョ!どうだこのタコの肉の弾力は!これは斬れまい!
押し出された鋼鐵塚が地面に叩きつけられる。


だが、地面に砥石を置いてすぐにその場で刀を研ぎ始めた。
玉壺
玉壺
(ばかか、まともではないな)
流石の玉壺も、少し引き気味である。
玉壺
玉壺
まぁ、いい。あの刀鍛冶より柱とわからん隠だ。
玉壺は無一郎と有一郎を捉えたタコの足に向き直った。


無数の吸盤が軋み、2人を締め上げていく。
玉壺
玉壺
先ほどは少々手を抜き出した。
今度は確実に潰して吸収するとしよう。
時透無一郎
時透無一郎
霞の呼吸 弐ノ型 八重霞
時透有一郎
時透有一郎
霞の呼吸 弐ノ型 八重霞
時透有一郎
時透有一郎
うるさいんだよ。
時透無一郎
時透無一郎
黙っててくれる?
刀を構え直し、足に力を入れる。
時透無一郎
時透無一郎
霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海
一瞬で立ち込める霞。
その中で反射する2本の刀。
縦横無尽の太刀筋。
細切れになったタコの足。同時に無一郎の切先が玉壺の喉元に迫った。
だが、間一髪、また玉壺は壺の中に消える。
玉壺
玉壺
素早い微塵切りだが、壺の高速移動にはついてこれないようだな。
時透有一郎
時透有一郎
そうかな?
玉壺
玉壺
なに?
時透無一郎
時透無一郎
随分感覚が鈍いみたいだね。何百年も生きてるからだよ。
その瞬間玉壺の喉元から血が吹き出した。
そして、首の後ろからも血が吹き出す。
無一郎と有一郎の切先は同時に届いていた。
時透有一郎
時透有一郎
次は斬るから。
時透無一郎
時透無一郎
お前のくだらない壺遊びにいつまでも付き合っていられないし。
玉壺
玉壺
舐めるなよ…餓鬼ども。
玉壺は短い手で喉元を押さえながらつぶやいた。
ごめんなさい。長くなってしまって。途中のザザザザッってやつの注釈なんですけど、
時空干渉みたいな感じで、無一郎の本当の運命が本当の体験のような感じで見た。っていう感じなんです。
異世界系のちょっと厨二病のような知識になっちゃうで、えっと、知りたい人は、コメントでもしてください。異世界系漫画読みすぎたせいで思いついた設定です。
わかりにくくなっちゃってすいません、
早く煽り合いのところを書きたいんですけど、既に2000超えちゃっているんで、本当にすいません。
久しぶりにこんなに書きましたww

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