有一郎side
無一郎を背後に庇い、
次にやってくるであろう衝撃に向けてきつく目を瞑った
ーザシュ
肉の切れるような音が辺りに響いた
だが、体のどこからも痛みは感じられない
不思議思い恐る恐る目を開けると、
ボタボタと血が溢れる腕を抑える鬼と…
いつも腰に差していた刀を抜いたあなたがいた
鬼の言葉に無一郎を抱きしめる腕の力がより強くなる
けれど、そんな俺たちの前に一本の腕が伸びた
逆上している鬼とは違う、冷静でどこか暖かみを感じる声であなたが対話する
鬼はその言葉を言い終わると同時にあなたによって家の外に蹴り出されていた
自身よりも背が低く力も弱そうな少女が、
あんな化け物を蹴り出せるほどの威力を持っているというのは
俄に信じ難いことだが、
目の前で起きてしまったその出来事は信じるに値するものだった















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。