第4話

──光が、泣いた
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2025/11/09 00:27 更新
森を裂く稲光。
夜空を貫くような金色の線が、俺と柚葉の間に落ちた。
暁(あかつき)
「逃げろ、柚葉!」
叫んだ瞬間、空気が焼けた。

雷の中から歩み出てきたのは――
翔真(しょうま)。

かつては、誰よりも信頼していた仲間。
今は、“神の刃”として俺を追う敵。
翔真(しょうま)
「もう終わりにしよう、暁。」
翔真(しょうま)
「これ以上、罪を重ねるな。」
暁(あかつき)
「……罪、だと?」
俺は低く呟いた。
暁(あかつき)
「俺が守りたいものを守る。それのどこが罪だ。」
翔真の瞳が揺れる。
翔真(しょうま)
「お前が守ろうとしている“それ”が――世界を壊すんだよ!」
柚葉が苦しそうに息を吸う。
身体から、淡い光が漏れていた。
まるで“世界が彼女を拒絶している”ように。
柚葉(ゆずは)
「やめて……もう、戦わないで。」
柚葉が叫ぶ。

だが、翔真は剣を構えた。
翔真(しょうま)
「……神命、発動。滅びの核の消滅を命ずる。」
金色の雷が、空から降る。

咄嗟に、俺は柚葉を抱きしめた。
暁(あかつき)
「……離れるな。」
その瞬間――
胸の奥が、焼けるように熱くなった。

視界が白に染まる。
世界が、音を失う。
――お前の心が、光を呼ぶ。

頭の中に、誰かの声が響いた。
次の瞬間、俺の全身が“光”に包まれた。

白と黒が混ざり合う。
光が泣き、闇が叫ぶ。

翔真が目を見開いた。
翔真(しょうま)
「……黎明(れいめい)の力、完全覚醒……!?」
俺は剣を握り直す。
その刃は、光と闇の二色に輝いていた。
暁(あかつき)
「翔真……もう、止まらない。」
雷と光がぶつかり合い、
森が崩壊するほどの轟音が響いた。

閃光の中、柚葉の声が聞こえる。
柚葉(ゆずは)
「暁……お願い。世界を壊さないで。」
俺はその声に、かすかに笑った。
暁(あかつき)
「俺が壊すのは、世界じゃない。――運命だ。」
光が爆ぜ、闇が裂けた。
そして夜が、消えた。
次回予告

神々の審判が下る。
目覚めた“黎明の力”を恐れたセラフィナが動き出す。
次回、第5話『神の涙、運命の夜明け』

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