第13話

11、小松田くん
2,711
2025/02/02 10:31 更新
あなた
ここが事務室か
あなた
すぅ……
???
うわぁぁ!?
???
小松田くん!!またですか!!
あなた
…失礼します

中から嫌な予感がして恐る恐る事務室の戸を引いた。

すると目の前にはひっくり返したであろう
書類が扇子のように広がっていた。

???
…あっ、天女様…
???
…何用でしょうか?

あ、初めて見る人だ。
とても嫌な顔をされているがまあ仕様がない。
あなた
今日から事務員として働かせて頂きます、桜木あなたです。よろしくお願いします。
吉野先生
…そうだったんですね。私は吉野作造と言います。では早速ですがこの書類をそこで転んでいる小松田くんと片付けるところからお願いします。

少し冷たく言ったのだろうけど
元からの優しさが滲み出ている。

俺が返事をすると、吉野先生はやることがあると言い残して事務室から出ていった。

……となると
あなた
………
???
……

この人と一緒に居ることになるんだけどね…

吉野先生は賢い。俺とこの人を一緒にすることで俺が化けの皮を剥がすと思っているのだろう。

気配がまだここにあるのだから。
あなた
えっと…小松田さん?って貴方のことですよね?私はさっきも言った通り事務員としてここで働くことになりました。
あなた
桜木あなたです、よろしくお願いします
???
っよ、よろしくお願いします…
小松田くん
僕は小松田秀作です…

やっぱり怯えちゃってるな。
何とかして警戒心を解けないだろうか。
あなた
……あのー
小松田くん
…ぁ、貴方も!!……あなたもどうせ僕を要らない奴って言うんでしょう…?
あなた
え?
俺は突然言われたことに理解が遅くなった。

そして小松田さんはずっと我慢していたのか、ボロボロと本音をこぼして言った。

前の天女にやられた事、言われた事。前に天女がしたことは全部彼を否定する行動だった。
あなた
…俺は君を要らないとは思わない。


そういうと小松田さんは勢いよく顔を上げた。
だいぶ驚いている顔だった。

そして俺は小松田くんの手を両手で
包みながら言った。
小松田くん
っ……!
あなた
貴方には貴方にしか出来ないことだって沢山ある!そんな天女共の戯言なんてドブにでも捨てちまえ!
あなた
貴方は要らない奴なんかじゃない。
忍術学園にとって貴方は必要な存在だ!
小松田くん
…っうぅ…
あなた
…ふぅ、では散らばった書類を
一緒に片付けましょう。

俺は優しい眼差しで小松田さんを見つめ
そして微笑んだ。

小松田くん
!……うん、うん!

小松田さんの目には涙が零れていたが、
でもとても嬉しそうな顔をして笑っていた。

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