第8話

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2024/02/24 09:00
あなた
...........
菅原考支
う、烏養......大丈夫か?
すっとぼけますか......
あなた
えっ......と?何がですか?あ...あぁ、、さっきのことですか。少し失敗してしまいましたね......皆さんが北川第一のセッターと盛り上がってらしたので。
あなた
きっと、戦力になると思って......
チラッと考支さんの顔を見ようとする......が、
菅原考支
あ〜......(烏養は男烏養は男...)
何故か気まずそうにどこかを見ていた
何かミスしましたかね......?

もう少しやりたかったですが......仕方ありません。
心做しか耳が赤くしんどそうなのでここらで切り上げましょう、風邪でもひいてるんでしょうか?


ハッッ、まさか兄と似た顔の私......美しすぎて見れなくなっているということ...!?あ〜、分かりますよ!!それは仕方がありませんね!!
あなた
は、話しすぎましたね。私は大丈夫です。そこまでヤワでは無いので。あと、風邪でもひいてますか?耳赤いですよ?
菅原考支
いっ、いや......大丈夫だ!!俺大地のとこ行ってくるな?
あなた
はい。











.............もう行きましたかね....、、??
あなた
............ギリッ
無意識に下唇を噛む




ああ......馬鹿だ。大馬鹿者だ。完全に選択を間違えた。絶対に翔陽さんと飛雄さんの味方をするべきではなかった。翔陽さんをリベロにせずスパイカーにし、飛雄さんをセッターにしないと言う両方の才能を見ていないような決断に焦って......クソっ!!


大地さんはあの変質者でチョロい学園長と違うんだぞ!?学園長は少し調子を立てるだけでその場を乗り切れるが大地さんは良くも悪くも普通だ。もう少し考えて口を開くべきだったッッ......!

でも、先程の意見は本当に私の本音だから......「さっきのは冗談です☆」なんて言うのは私のプライドが許せませんし......
あなた
(はぁ......どうしましょう)











菅原考支
────大地、良いのか?田中入れて戦力になるだろ?
澤村大地
有料な第三者がいる方がアイツらが如何に連携出来ていないのかが浮き彫りになるさ。......繋ぎが命のバレーボールで”バラバラ”なチームは弱い。
澤村大地
ましてまだまだ力不足の日向を抱えて個人主義は致命的だ。
あなた
...........口を開くのは逆効果......
菅原考支
......なんかさーあいつらにキツいんじゃねー?大地。主に影山
田中龍之介
確かにいつもより厳しいッスね大地さん
澤村大地
...........
菅原考支
何か特別な理由でもあんの?
あなた
......、、私も聞きたいです。
あ〜!!もうどうでも良い!!
自分の意思を貫いた方が逆に良いだろ!!(ヤケクソ)
あなた
納得出来ません。翔陽さんをリベロにし影山さんをセッターにすれば喧嘩は少なくなるじゃないですか。リベロはボール打てないんですから。それに、このチームにはリベロがいませんし。
言ってやりました!!!
菅原考支
いやなぁ......リベロ自体はいるんだよ。俺らの自慢の守護神が。
え................、、マジですか??


先輩にリベロがいるにも関わらず才能があるからとやりたがってもない1年にリベロを進める......つまり、印象最悪ってこと、、になりますかね!?


情報収集を先にしておけばよかったッ!!
あなた
今日は練習休みなんですか?
田中龍之介
いや、まぁ......色々あんだよな!色々!
色々......まさか!!リベロに関しては踏んではいけなかった程の理由がもしかしてあるんですか??骨折や病気など......その場合色々と最悪な仮説が思いつくのですが...

でも、まだ気落ちしてはいけません。こんなミスで印象が一気にガラっと変わるはずはありません。


大切なのは積み重ね......1回心を落ち着かせましょう
あなた
......そうなんですか。ハッキリ言って納得は出来ませんが、1回大地さんの意見が聞きたいです。
これが今1番のベストアンサー。


納得出来ないと自分の意思を貫くならこれが1番良い回答でしょうね。キャラも安定させながらじゃないといけませんし……


澤村大地
......わかった。
そして、私は大地さんの考えを聞いた。



あなた
はぁ......
大地さんの思惑はわかりましたが、目が合ったら喧嘩しかしないあの彼らに出来るとは思えない......


でも、烏野のバレーに私が本気ですごいと思った良いところは新しいところを他から盗み次々と取り入れ3ヶ月ほど経てばもう他のチームと対戦している様な感覚に陥る、あの成長性......






あなた
あんな話されたら期待してしまう
田中龍之介
う、オフンッ!
あなた
......!(田中さん?聞かれたでしょうか..というか、窓側で何してるんでしょあの人、咳出てるならさっさと中に入れば良いのに......どこ見て...外?)
外に視線を落としてみる
赤っぽいジャージに特徴的なオレンジの頭が見えた


あのオレンジ頭......てことは飛雄さんも居ますね。
ああ、何となく分かりました。なるほど......
影山飛雄
日向翔陽
 
田中龍之介
んんっ、んっほんっ
影山飛雄
??
日向翔陽
??
 
田中龍之介
明日って(((
あなた
((龍之介さん!!
あなた
明日って朝練何時からですかーっ!?
翔陽さんと影山さんにも聞こえるように大きめな声で龍之介さんに話しかける風に時間を聞く。


絶対新入部員の私が聞いた方がおかしくないでしょう



これで龍之介さんからの株が上がりましたね。計画通りです。最初は大地さん側にもう少し媚びを売ろうかと思いましたが、思ったより龍之介さんと話す機会がないので。

機会があれば逃さないようにいくことにしました。
田中龍之介
!!
田中龍之介
確か7時からだと思うぜ!!
ですよね!!スガさん!!
 
菅原考支
え、うん、そうだけど。烏養も田中も声でかいな。
不審がられましたかね......なら、
あなた
龍之介さんじゃ...なんというか......ハッキリ言うと、信用なかったので一応考支さんにも聞こえるように言おうと思いまして。
菅原考支
あ〜w!なるほどな!!
田中龍之介
烏養!?スガさん!?
ネタかのようにすれば、


考支さんからすれば真面目な子に見せかけて先輩もイジれるノリの良い子。


龍之介さんからすれば協力してくれた良い後輩。
あなた
...........
さて、彼らはちゃんと聞いてましたかね。
影山飛雄
朝5時
日向翔陽
遅刻すんなよ
影山飛雄
オメーだよ
日向翔陽
あっ、ちょっ、カバンっ......カバン忘れたっ......
 
田中龍之介
烏養
あなた
なんですか?
田中龍之介
肉まん奢ってやる!!
あなた
え゛っ..........................
”タダ”でのご飯......??、
田中龍之介
手伝ってくれてありがとうな!!
なんて言えば良いんでしたっけ......、、
あなた
え、ええっと......
田中龍之介
「ゴチになります」でいいんだよっ!
あなた
え、あ、結構です!!!!!
 
菅原考支
え、何?田中、烏養に奢るのかよ。烏養いいなぁタダ飯じゃん!
あなた
...断ってます。
あなた
え...........いえ、、お構いなく、私。少食ですし。肉まんは少し、大きいです...し?
タダでのご飯......ヴッッッ。


タダという言葉以上の恐怖ってこの世にあるんでしょうか。無理ですよ。無理無理。何企んでいるんですか??あとから何かを請求されても困りますし。
あなた
で、では。私はこれにて失礼させていただきます。さようなら!!!








今の時刻午前4時55分......
あなた
そろそろ来ますかね?
今何をしているかと言いますと、


”たまたま”早く起きてしまったので
気まぐれで学校行こうかなと思い


”たまたま”門の鍵がかかっておらず
朝練あるしなと思い第2体育館にいます。


そしたら”たまたま”翔陽さん達が
来るのを思い出したんですよ。






......誰がなんと言おうと”たまたま”です。


だって私が早く来たって私になんの利益がないでしょう??今まで見てどうでした??利益がなかったら動かない男なんですよ。ね??
日向翔陽
なんか、門ぶっ壊れてたな。
影山飛雄
...........
日向翔陽
おい無視すんなよ!!
ちゃんと早起きは出来たみたいですね。
してなかったらどうしようかと思いましたよ。
田中龍之介
お、烏養
あ、やっぱり来ましたね。昨日鍵持って帰ってたのでそのつもりだと思ってましたよ。
あなた
あ、龍之介さん。彼ら困ってますよ。行ってあげてください。
田中龍之介
何言ってんだ?お前も行くだろ
あなた
......そうですね



影山飛雄
......入れる窓探す
日向翔陽
見つかったらやべぇだろバカか!!
 
田中龍之介
───やっぱキッツイなぁ〜5時は......まだ暗ぇよ。
あなた
飛雄さん、窓から入るのは辞めといた方が良いと思いますよ。あと、その必要がなくなったので
日向翔陽
田中さんと烏養さん!?
 
影山飛雄
必要がなくなった......?
田中さんが鍵を出す
田中龍之介
7時前には切り上げろよ?
日向翔陽
田中さぁぁぁあああん!!
影山飛雄
あざス!!
田中龍之介
わはは!なんて良い先輩なんだ!俺!!
あなた
そうですね。
私の笑顔今引きつってませんよね......?
田中龍之介
田中先輩と呼べ!
日向翔陽
田中先輩!!
田中龍之介
わはは!もう1回!
日向翔陽
田中先輩!!
田中龍之介
わはは!
あなた
鍵貸してください。龍之介”先輩”
田中龍之介
わはは......え!?!!!?
 
あなた
飛雄さん、早く入って練習しましょう
影山飛雄
ああ、そうだな
呆れながらも鍵を開ける


あなた
...........
鍵を開けながら横目で騒いでる彼ら翔陽さんと飛雄さんを見た。
大地さんの話を思い出す。


簡単に要約すると...........


飛雄さんは中学生でもう実力を持ってた筈なのにいまいち結果は出せていない。素早さを求める飛雄さんのお眼鏡にかなう速いスパイカーがおらず、個人主義ばかりしていたためだ。


だが、高校では翔陽さんというスピードと反射神経があるスパイカー志望が入った。


彼らが連携攻撃コンビネーションを使えれば......
烏野は爆発的に進化する可能性がある。
あなた
(まだ1度も彼らのトスとスパイクを見てない為、私はなんとも言えませんね......)
そう考えながら、私は扉を開け。
後ろの騒がしい人達に体育館が開いたことを伝えた─

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