今日は馨と一緒に
古本屋でお留守番だ。
馨、僕のこと赤ちゃんだと思ってる…?
今は馨の膝の上で本を読んでいるが、
なんて読むか分からない漢字が
少しある。
また勉強してみようかな…
その時、馨のスマホが鳴った。
電話だ。
馨、おそい…
もう1時間くらい経ってて、
心配になってきた。
外を覗いてみたいけど、
外に行っちゃだめって言われたから
がまん…
がまん………
がまん……………
そのあと30分くらい待ってても
戻ってこなかったから探しに行くことにした。
馨どこ…?
右を見ても左を見ても知らない人、知らない場所。
………もしやこれは
馨視点
2時間後、大我に貰った
お土産を持って古本屋に戻ると
あなたくんの姿が見えない。
カウンターの下、本棚の隙間、地下への入口。
どこにもいない。
真澄隊長に「あなたくんがいなくなりました」
とLINEをしてスマホのGPSアプリを開く。
スマホの画面には徒歩10分位の場所にある
あなたくんのGPSが示されている。
…迎えに行ってお説教しないと。
どこを見ても馨がいない。
少し涙目になってきた。
ここがどこか分からないまま歩いていると、
遠くから見覚えのある姿が。
馨は今まで見たどんな時よりも
怒っていた。
「あなたくん」じゃなくて「あなた」
と呼び捨てにしているから。
馨は僕の手を掴んで引き摺るように歩いていった。
何度呼んでも返事をしてくれない。
怖い。
古本屋に戻ると、馨は僕を
カウンターの椅子に座らせて
馨は目線を合わせるようにしゃがんだ。
馨、怒るとおっかない…
この後は一緒にお菓子を食べた。
そういえば、なんで僕があそこにいるって
分かったんだろう。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。