____時間はどれくらい経ったのか。
…まぁ数分くらいだろうけど、体感ではもう30分以上経ったように思える
そんな事を考えていると、安倍先生が今の私にとって嬉しい言葉をかけてくれた
って、そういえば……
早く行こうとは言うけれど
安倍先生は一体どこへ向かおうとしているのかまだ聞いてない。
あれ…?私達ってどこに向かってるんだろ
…やっぱり不安になってきた
安倍先生、そんなに自信があるのかな
…なら信じてもいいかも。
そう思い私も先ほどよりも走る速度を早め
たくさんの空き教室の前を駆け抜ける。
その中の一つに潜んでいた
魔の手に気付ず________
油断してた…!?
近くの空き教室に引きずり込まれる。
そして押し倒されてしまった
急な事だったから驚いてしまい声があまり出なくなってしまう。
どうしようか。私は一番後ろを走っていたので気づいてもらえるか分からない
…というか走る足音が遠のいてるから気づいてないなコレ
うーん…一旦マズイか。
私派閥の男子達がドアをガンガン叩く音と、名前を呼ぶ声がする。
凜太郎君がドアの前につっかえ棒みたいなの置いてるから今のところ開かなさそうだけど…
このままじゃ壊されてしまいそうだ
縄で手首を縛られると
お姫様抱っこ状態になる
その一見優しそうな声と笑顔がどこか歪んで見えて
私の中で恐怖心が掻き立てられる
それらで油断させて酷いことをしてくるのではないか…と想像が膨らんだ
なんせ体育祭終わりのあの出来事もあるし…
自分の身を守るべく、抵抗すると
さっきまでの笑顔がまるで嘘のように消えて
声も表情も凍りつく
表情が元の笑顔に戻るととんでもない事を口走る
その言葉で呆気にとられていると…
窓を開け、窓枠に片足を掛けはじめた凜太郎君
……ん…??
安倍晴明side
渡り廊下に着く
下には僕が言ったように
人面魚の主が入った水槽が用意されていた
のり子、カズ夫、マシュマロ…その他マンドラゴラ達ナイス!!
……そういえば、
走ってた時に教室のドアが開く音がしたような…
気の所為、かな…?
そのまま二人は落ちていって
数秒後にはバシャーンと水しぶきが舞う音がした
柳田君がどこかを真っ直ぐ見つめている
どこを見てるのかな…と視線の先を確認したら
歩いてどこかに向かう男子達がいた
あ、待って?今気づいたけど……
教師陣の中に神酒先生だけがいない。
もしかして神酒先生が暴走してるんじゃ…?
なんて、考えすぎかな
____でも、もしそうだとして
普段でもめっちゃべったりなのに香水の力が加わればあの人…………
早く行かないと大変かもしれないこれ))))
あなた先生…
僕らが向かってる間に
ヒドい目に遭ってないといいけど____
あなたside
窓から飛び降りて、私達はどこかの空き教室へ来た
ちなみに私の状況はというと。
まずスマホを奪われ連絡できないようにされた
出入り口は机などを置いてあり封鎖されてるし…
何故かさっきここに来てからずっと凜太郎君に抱きつかれてる。力が強すぎて痛いほど……
こんな状態じゃ逃げ出すのもほぼ不可能でしょう
…………詰みだね。
んー…どうにかこの状況打破できないかな
体格差的に無理やり強行突破は厳しいし…
やっぱ話し合いで解決するしかないかな〜
…でも、話し合いして通じる気がしない
今の凜太郎君なんか怖いもん。
……うーん、一か八かこれでどうだ…?
もしかして自由に動けるようになるかもしれない。
逆にもっと不自由になるかもだけど)))
運の良さにはまぁまぁ自信はある…
よし!!いっちょ賭け事だ!!!!
低い声でそう呟く凜太郎君。
…もしかして、これはやってしまったか…?
ヤバいヤバいヤバい
誤魔化さないと
…焦る気持ちがどんどん心を支配していくと
何か言わなきゃならないのに言葉が出てこなくなる
いつの間にか目の瞳孔がハートになっていた彼はとんでもない早口で私への愛?とやらを口にする
その姿はもはや別人で。
まるで知らない人に言い寄られてるかのような気分だった
そう言われ、頬に伝う涙を彼の指で掬われる
知らないうちに私は泣いてしまっていたらしい
____気づけば私は。
手が使えないなりに今できる全力を出して顔に近づく凜太郎君の手を払いのけ
こんな事を口走っていた
嫌いだ、と言ったあたりで我を取り戻す
やってしまった。
少し感情的になりすぎた…と、とてつもない後悔が襲ってくる
後ろから抱きつかれてる体勢から
急に前を振り向かされて押し倒される
顔を赤らめ、目に狂気を宿らせている凜太郎君は
私の服に手をかける
抵抗しようにも凜太郎君が私に覆い被さる体勢だし、なにより手を縛られているから無理だ
それに助けが来る様子もない
…これは…終わった
と思ったその時だった
外からダダダダダダと勢いよく走る音がした
あと爆音も
突然の騒音に驚いてると
安倍先生がドアに突き刺さって
顔だけこっちに来ていた
……いやいやいやいやこれどういう事!?!
安倍先生たちの方を見ていたからか
顔を無理やり凜太郎君のほうに向けられると
まるで嫉妬心を表すかのような
強引なキスが落とされる
冷たいバケツの水が私達に降り注ぐ
すると、元々真っ暗闇だった凜太郎君の目から
徐々にハイライトが戻ってくる
この驚き具合や声のトーンなどでわかった
これ、いつもの凜太郎君だ…!!!
………うわぁぁぁよかったぁぁぁぁ…!!!
もうほんと…安倍先生、入道君、柳田君来てくれて助かったぁ〜
後で感謝を伝えておかないと
いや、ここで凜太郎君って呼ぶのは良くないか
一応生徒がいるし
そう言って、凜太郎君は覆い被さる体勢を辞めて退けてるれると
優しい手つきで隣に立ち上がらせてくれた
あと腕の縄も解いてくれた
あー、やっぱ好きだなぁ
なんてね笑
急にハグ!?
ちょ、恥ずかしいんだけど……
桃山さん…
お礼の件はどうなったんだろ
ワンチャン渡してたりとかするのかな…?
かくして
香水事件は幕を閉じたのでした。
ちなみにこの後、桃山さんが佐野君にプレゼントを渡したらしいのですが………
ハンカチと間違えて女性用のパンツを渡したらしく
あっちはあっちで大騒ぎになっていたとか………?
今回攻めすぎたかもしれん…黒歴史確定で草もはえん
またR18指定ついたら怖い……
ってそんな事はどーでもいいや
それよりも……

いつの間にかお気に入りが100になってて驚きました!!!!
応援してくれている皆様ありがとうございます!!
ちなみにテスト勉強しなきゃなので記念のお話みたいなのは出せないです、すみません…
その代わりテストが終わったら
🍶&you「「いい加減イチャイチャさせろや/させてください!!」」
という🌈🍑の小説の妖はじバージョンを出すのでお楽しみに!
ではばいさや〜












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。