第6話

何のために裏切るのか【 オモテ3 】
225
2025/12/25 06:27 更新











Dz
 ふぅ … 夜になっちゃったね 





防衛隊の基地に行くまでに歩いていると


いつの間にか空は黒く 、星が輝いていた 。






Qn
 … これぼんさんのせいですよね 
Bn
 はー?!おんりーもでしょ! 





ドズルが瞳に捉えているのは


たくさんの食べ物を抱えている2人 ……





国王は 、ぼんじゅうるはまだしもおんりーもかと


少し驚きながらも微笑ましく観察していた 。






きっと根を詰めていただろうし


休ませてあげたいと国王は思ったから 、


何も口出しすることはなかった 。






Qn
 こ 、これは
2人への差し入れも込めて ……
Dz
 いいのよ?
純粋に楽しもう 、今日はセールだったし 笑





パッケージの袋に貼られた赤と黄色のシール


『 半額 』や『 割引セール 』という文字が踊る 。




この国では 、出店として一つ一つの小さな店が


隣り合わせで連なっている 。





他国では『 商店街 』の西洋風とも言われてるそう 。






Bn
 んひゃ 、はひふか~ 
Dz
 何食ってるんですか? 
Bn
 ん~?焼き鳥 、めっちゃうめぇよ 
Dz
 … 一本くれます? 
Bn
 いーよ 、ほい 
Dz
 ありがとうございます 笑 






3人とも何か食べてる状態で


その中のおんりーが大きな扉を片手で軽々押した 。









と共に 、感嘆の拍手喝采が起こった 。






その迫力に呑まれて 、訓練所の皆は国王に


気づいていない様子 。





Qn
 … なんですか 、あのゴツい物は 
Dz
 まさか 、あんな物あったなんてね … 
Bn
 MEN の試作品か~? 





何に皆が釘付けなっているのか 。






それを人と人の間からチラリと見ると …


真ん中に立っていたのは 、防衛隊隊長のおらふだ 。





その横 、木箱のような物に跨るのは


研究部隊隊長のおおはらMEN 。






Or
 うぅ 、重 …… ッ 
Or
 迫力と威力は半端ないけど 、
体力の消耗がキツそうやね ……
Mn
 だよなぁ ……
まぁ 、あとは頼んだ!おらふくん!
Or
 んん … が 、頑張るよ?!
MEN が作ってくれたモノやし!
Or
 でも 、もう少し軽くできたり … 
Mn
 あぁ 、今の段階では無理だな絶対 





辛辣な言葉を浴びせられて


ガクリとなってしまうおらふを見てか


沢山の笑顔が生まれる 。







Mn
 … って 、国王達?! 
Or
 んえ 、ドズルさんぼんさん! 
おんりーもおるやん … ?!
‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌
 ?!国王陛下 … 
‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌
 ご 、ご無礼をお許しください! 
Dz
 ううん 、気にしないで
僕は叱るために来たとかじゃないから






3人の存在に気づいたのは


MEN が一番最初で 、声を上げて驚いた 。





それに続いて全員が振り返ったので


基地は大騒ぎ 。







Or
 ッ しょと 、どうしたんですか~? 






大きなソレを置いたおらふは


兵の人々が退けて作られた道を走って


こちらへと近づいた 。





MEN は真ん中を通るのが気まずいのか


少し狼狽えながらもこちらへと来た 。






Or
 あ 、みんなは楽にしてええからね! 
訓練でもお好きにどうぞ~!






おらふの気をつかった言動に


場が少し和む 。





和気あいあいとしたその光景は


おらふの愛想の良さから来ているのだろうか 。







Mn
 … んで 、どーしたんすか 
Mn
 その量の飯抱えながらなんてねぇ 、珍し 笑 






『 特におんりーは 』



その余計と思われる一言で 、場がピリッとした 。





Qn
 … あーっそぉ 





そう言うと 、MEN を通り過ごして


おらふの前へとニコニコ笑顔で立つ 。




Qn
 はいどーぞ 、おらふくん 
Qn
 おらふくんのお気に入りの唐揚げ 





差し出された唐揚げを苦笑いで見ながらも


相当好きなのか 、嬉しそうに『 ありがとう! 』と


お礼を言いながら受け取った 。







笑顔で唐揚げを手渡しした後


ちらりと後ろを振り向いてニヤリと悪魔の笑い 。






Qn
 あーあ 、MENの大好きなケバブ … 
せっかく買ってきたのになぁ
Mn
Qn
 でも 、俺が食っちゃおー 
Mn
 うえぁ 、駄目俺がっ … !! 






ケバブを片手に掴んで 、口へと運んだ様子を見て


MEN は焦ったように手を伸ばす ……







が 、MEN はスカッと空を切った 。


流石騎士団隊隊長と言ったところだろうか 。






おんりーは揶揄うように


『 じゃ 、外の景色でも見ながら食べよ~ 』と


扉の外に出ていった 。





悔しそうにしながら『 ケバブ … !! 』と言い


外へと走っていった 。






Bn
 アイツら 、いつも通りだな 笑 
Dz
 こう見てると 、ちびっ子みたいですね 
Or
 ドズぼんが親や …… 
Bn
 いやぁーなんか 、
無意識に親目線になっちゃうよ
Bn
 俺なんてもう歳の離れたおじさんだし 
Dz
 まだ30代中半ですよね … ?? 
 





開かれた扉の奥にいる2人を見つめながら


穏やかな会話が行われる 。





Or
 … あ 、そうや! 
Or
 ドズルさんが来たってことは 
防衛隊の重要任務ですか?
Dz
 うん 、そうだね 





国王が焼き鳥を頬張り切ったところで


おらふが問いかけた 。




彼の片手にはまだ唐揚げの入ったカップが


握られている 。




Dz
 … ぼんさん 
Bn
 ん? 
Dz
 少しだけ
おらふくんと2人で話させてください
Bn
 …… りょーかいしました 

















Or
 … 真剣な話ですね 、了解です 





何かを悟ったおらふは


国王を手招きし 、近くの個室へと移動した 。






























会話の内容を聞いた者は誰一人として居なかった 。


















































時の流れと言うものは 、早いものだった 。









あれから 7ヶ月 。


日常は変わらず続いていた …… はずだった 。







Dz
 ……… 
Bn
 よ 、ドズさん 
Dz
 あ 、ぼんさん … どうしました? 
Bn
 こっちの台詞よ 、大丈夫か? 







城の大きなベランダから


2人が星の煌めく夜空に浸っていた 。





光るのは 、乙女座の一等星スピカ 。






Dz
 … ちょっと 、悩んでました 
Dz
 この国の今後について 
Bn
 まぁ … 不安だよな 、アンタは国王だし 
Bn
 最近は食糧不足も …… 
Dz
 … 何故なんでしょうね 
去年は天候が悪かった訳では無いのに





そう 。今年は食糧の不足が絶えずに


物価の高騰が激しいのだ 。





原因は不明 。




この食糧不足は去年の後半から始まり


今年は少しずつ食べ物が減っていくばかり 。






… その為 、国民の不満も


少しずつ蓄積している様子だった 。







Bn
 … 歯車が動いてる気がすんだよな 
Dz
 え? 
Bn
 ドズさんが洞窟の開拓を進めようって 
言ったあの日から





星に視線を向けながら 、ぼんじゅうるは言った 。





ドズルは驚いた感情を隠せず


しばらく彼を見つめていた 。一方的に 。






少ししてから 、やがて口を開いた 。






Dz
 … 洞窟は 、MENも躊躇いなく賛同して 
Dz
 鉱石もガッポガッポってとこです 
Bn
 まぁ 、アイツが直々に鉱石を輸入してて 
Bn
 価値を分かってた 、って言うのが 
すげーデカかったと思うけどな






そう 。




研究部隊隊長のおおはらMENは


おらふに頼んでフェーリクス国と話をつけてもらい


こっそり鉱石を輸入していたのだ 。






そのお礼として 、あのおらふの武器 ……


“ 銃 ” というものが完成したのだ 。







Dz
 … もうすぐ 、梅雨ですね 
Bn
 ん?あぁ … そうだな 
Dz
 きっと … 今年は豊作ですよ 
Bn
 … 随分と自信があるな 
Dz
 ふふ 、国王の勘ですよ 
Bn
 はは 、すげードズさんって感じ 笑 







いつまでもいつまでも 。





この星空の下で 、みんなで笑い合える 。


彼はそう信じていた 。












       “ 星が綺麗ですね ”









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