夏休みが終わると、毎年恒例の体育祭の練習がある。ミカサは走る系の種目の選手に選ばれていた。しかし、体育祭は競技だけではない。ダンスもあるのだ。ミカサはダンスが苦手だった。
ミカサ「今日は体育を削って練習…」
エレン「それだけでそんなに落ち込むなよ…」
アルミン「僕は体育がなくて嬉しいけどなぁ…」
リヴァイ「おい!おまえら何をしている!運動場に集合だ!」
ハンジ「早く早く!ほかのクラスを待たせてるよ!?」
体育祭のグループは4つに分けられている。
赤組…全ての学年の1組
緑組…全ての学年の2組
黄組…全ての学年の3組
青組…全ての学年の4組
ミカサ達は青組だった。
主に3年生が指揮するのだが。それがいけなかった。3年生は前世に存在していない人達だった。それに、なんかいきっている。踊りの練習に放課後来ないと、個別で呼び出されるし、名簿をちゃっかり持っている。それに、自分たちは練習をしない。頑張っている人もいるにいるが、少数派だった。
練習に来てみればお菓子を貪ったりしているし、その蓋で遊んでたまに当たる。黒板には落書き。そして、校則で禁止のスマホまで持ってきている。ミカサはこの惨状を見た時、動揺した。
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運動場
先輩A 「じゃあ今日も練習頑張ろうな!」
全員「はい!」
A先輩はこのグループのグループ長だ。自ら立候補したらしい。
ジャン「なぁエレン。塩分チャージ持ってねぇか?」
エレン「持ってねえよ。今日だけ忘れてしまったんだよ…」
先輩B「ねえ、そこの2年さぁ、うちらが話してんだよ?聞きなよ?」
B先輩はクズだ。言動が気に入らない分、汚い顔もさらに汚く見える。ツインテが非常にキモく見える。そういや、この先輩の練習しているのなんて見たことない。いつも体調不良だ。ミカサは1度削ごうと思っていた。
先輩B「ねぇあなた無表情過ぎない?」
ミカサ「そうでしょうか。」
先輩B「今日の放課後教室に来て!ニコッ」
ミカサ『鬱陶しいな…』
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放課後
ミカサ「失礼します。」
先輩B「こっちこっち!」
ズドンッ
ミカサは初めての感覚に驚いた。親にでも殴られたこと無かったのに。生まれて初めて殴られた。
先輩B「あんた無表情すぎて鬱陶しいんだけど?」
その時、ミカサは自分の変化に気づいた。何となく前にもあったな的なことを思った。
そして、もうひとつ思い出した。戦うべきだと。今まで記憶になかったことが刷り込まれた。少し混乱したが、自分自身を支配するのに時間はいらなかった。
ミカサ「くっ」
ミカサは本能のままに相手の首に蹴りを入れた。相手がしゃがんでいたことで蹴りやすかったのである。
ミカサは急いで先生を呼んだ。先生はミカサを責めなかった。そして先輩Bは退学になったのである。
エレン「おーい!ミカサ!」
ミカサ「エレン!あのね、私思い出したの!」
エレン「もしかして…」
ミカサ「多分みんなが言っていた前世ってやつだと思う。」
エレン「よかった…」
ミカサ「良くない!私は…あなたに合わせる顔がない…」
エレン「いや、俺は…」
ミカサ「私を…探してくれたのに…」
エレン「俺の話を聞いてくれないか?」
ミカサ「へ?」
エレン「俺の思い出した時の話を。」
……To be continued
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。