11月11日
ただ1が4つ並んでいるゾロ目というだけじゃなく
何も変哲もないように見えて意味を持っているんだ
アプリをアプデしてから同棲してるのは"6人"
実質、同棲していてもシェアハウスみたいなとこはある
ただ前と違うのは賑やかで楽しいということ
「ポッキーゲームって難そうじゃん」と
箱から取り出してさとみくんはポキポキ食べていた
辺りの喋っている声でかき消されたと思われた、
本音は一瞬で静かになり空気中に広まってしまった
「え」と莉犬くんとるぅとくんは顔を見合わせていて
後ろのソファーに腰かけていたさとみくんは
さっきまでの意見と変わり後ろから抱きしめられた
向かい合わせに座るとポッキーを1本手に取り
ポッキーを咥えて「んっ、」とこちらに突き出してきた
言われた通りに咥えると私の両肩に手を置き
ポッキーのチョコの匂いよりさとみくんの匂いが強く
まだ何もしてないけど顔が火照ってしまう
そんなやり取りを耳にしたからか
よからぬ事を考えたようで少し口角が上がっていた
無意識に逃げようとすると、フローリングに押し倒され
さとみくんは目をすうっと細めると
もごもご動く唇、ポッキーの先から雫が落ちた
理解が遅れたが雫の正体は唾液だと理解した
魔性の目で「口開けろ」的なことを促されてしまい
半ば答えるように口を半開きするとポッキーの先端が
口の中に入ってくる
_________カリッ
条件反射で噛むとチョコとクッキーの甘味が口に広がる
チョコで濡れた舌が口内に入る寸前で
無理やりさとみくんはあの3人により引き剥がされた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
おまけ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!