放課後。
教室の一角。
メイド服や装飾、小道具が並べられている。
星川が差し出したのは、
クラシカルなメイド服。
フリル、リボン、落ち着いた色合い。
逃げ場なし。
数分後。
カーテンの向こう。
恐る恐る出る。
一瞬、空気が止まる。
顔が真っ赤になる。
奏がじっと見る。
納得いかない。
そのとき。
振り向くと、ライがいた。
一瞬、言葉を失う。
視線が、止まる。
あなたを見たまま。
空気が少しだけ甘くなる。
周りがざわつく。
奏が笑う。
あなたをみる。
その時。
他クラスの男子が入ってくる。
ふと、あなたを見る
距離を詰めてくる。
少し近い。
戸惑う。
その瞬間。
ライが椅子を引く音がする。
すっと間に入る。
空気が変わる。
完全に会話を切る。
男子は気まずそうに去っていく。
静かになる教室。
小さく呟く。
目を逸らす。
奏がにやにやしている。
でも少しだけ照れている。
あなたは、さっきのことを思い出す。
自然に守られたこと。
小さく言う。
ライは一瞬だけ止まって。
さらっと返す。
でもその耳は、少し赤い。
奏がぽつりとつぶやく。
あなたを見る
意味が分からないけど。
なぜか胸に残る。
文化祭は、もうすぐ。
その舞台の上で。
何かが、大きく動く。
そんな予感がした。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。