彼に手を繋がれ、私は彼の家の中に入った。
机の上でサイダーの中の氷がスプーンによって回される。
彼は私をまっすぐと見つめた
…この人も、私がしたと思ってるのかな
私が村を滅ぼしたって。
そんな事するわけないじゃない…
彼の真っ直ぐな目がわたしを貫く。
あぁ、この間来た人と同じ目。
また涙が出てくる
彼に手を差し伸べられ、彼の手を取る。
手を取ると、彼は頬を緩ませ、目を細め、私をよーく見てから手を引き歩き出した
地下に私は連れて行かれ、南京錠だのなんだのが
置いてある、出す気のなさそうな部屋に連れて行かれた。
怖いって
透けて逃げれるかなと思ったけど、御札だの塩など置かれ、私では出られそうにない。
もう出られない
あんな村から出れて嬉しいはずなのに嬉しくない
また、私は一人なの?
一人の場所が変わっただけ?
その事を考えた瞬間、あまりに恐ろしくて腰が抜ける。尻餅をついてしまい、立てなかった
彼はそんな私に合わせるように膝を地面につけ、私の頬に手を添える
彼は私の頭を優しく撫でた後、部屋を出て鍵をかけ、私は西洋な雰囲気の可愛らしいのにどこか寂しい桃色の部屋に一人ぼっちになった













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。