第12話

あの夏が飽和する
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2024/07/25 08:00 更新
日帝
「昨日人を殺してしまったんだ」
君はそう言っていた。
台湾
……
梅雨時ずぶ濡れのまんま、
家の前で泣いていた。
夏が始まったばかりというのに
日帝
……カタカタ
君はひどく震えていた。
そんな話で始まる、
あの夏の日の記憶だ。
日帝
「殺したのは隣の席の、
日帝
いつもいじめてきてたあいつだ。
日帝
今日もいじめてきたから、
日帝
抵抗してたら突き飛ばしてしまって、
日帝
頭から落ちてしまったんだ。
日帝
もうここにはいられないから、
日帝
どこか遠いところで死んでくるな。」
そんなことを言っている君に僕は言った。
台湾
「だったら僕も行くよ」
財布をもって、刀をもって、
携帯に二人の思い出もカバンに詰めて、
いらないものは全て捨ててしまおう。
あの日記も、期限ぎりぎりの課題も、
今から死ぬ僕らには要らないものだし。
台湾
じゃあ行こっか
日帝
……うん
人殺しの君と僕の旅だ。
そして僕らは逃げ出した。
この狭くて苦しいこの世界から。
家族もクラスメイトも何もかも全部捨てて君と二人で。
遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ。
もうこの世なんかに価値などないよ。
人殺しなんてそこら辺にいるんだし。
君は何も悪くない。
何も悪くないんだから。










































僕ら昔から友達なんて居なかったんだ。
そんな共通点で僕らはお互いを信じ合っていた。
台湾
……ギュ(日帝の手を握る)
君の手を握った時、
日帝
……ギュ(手を握り返す)
君も握り返してくれて
誰にも縛られないで二人線路の上を歩いた。
お金を盗んで、
二人で逃げて、
どこにも行ける気がしたんだ。
今更怖いものは僕らにはなかったんだ。
額の汗も、落ちた耳飾りも
台湾
「今となってはどうでもいいよ。
台湾
なんの価値もない僕らの小さな逃避行の旅だよ。」





















台湾
いつか夢見た優しくて
台湾
みんなから慕われている
台湾
神様なら、
台湾
こうなる前ににてを助けてくれたのかな?
日帝
……
日帝
「そんな夢なら捨てたよ。
日帝
神様なんていないんだから。
日帝
シアワセなんて思う事も無かった、
日帝
今までの人生で思い知ったよ。
日帝
自分は悪くないって誰だってきっと思ってる」
あてもなく彷徨う蝉の群れに、
水も無くなり揺れ出す視界に、
迫り来る鬼たちの怒号に、
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君は刀を取った。
日帝
「台がここまで一緒に来てくれたからここまれこれたんだ。
日帝
台、ありがとう。
日帝
でももう大丈夫。」
日帝
「死ぬのは僕だけでいいよ。」
台湾
……えッ
日帝
……じゃあね、台
日帝
今まで、本当にありがとうねニコ
台湾
にてッ
そして君は
日帝
ザシュッ(自分の首を切る)
首を切った。
まるで映画のワンシーンだ。
白昼夢を見ている気がした。
気付けば僕は捕まって。
君がどこにも見つからなくって。
君だけがどこにもいなくって。




























そして時が過ぎていった。
ただ暑い暑い日が過ぎてった。
クラスメイト
ワイワイ
クラスメイト
あはは〜(笑)
台湾
……
家族もクラスの奴らもいるのに
何故かにてだけがいない。
あの夏の日を思い出す。
台湾
……〜♪
僕は今も今でも歌ってる。
台湾
(君をずっと探しているんだ。)
台湾
(君に言いたいことがあるんだ。)
9月の終わりに
台湾
……クシュン
くしゃみして
クラスメイト
台湾くしゃみなんてしてどうした?
クラスメイト
大丈夫か?
台湾
……うん
台湾
大丈夫ニコ
クラスメイト
そうか
クラスメイト
良かった
クラスメイト
それじゃあな
台湾
うん
台湾
……にて
君との日々を思い出す。
君の笑顔は
君の可愛さは
頭の中を飽和している。
台湾
……誰も何も悪くないよ。
台湾
君は何も悪くないから
台湾
もういいよ
台湾
投げ出しちゃおう。
台湾
……そう言っていた欲しかったんでしょ?
台湾
ねぇ……?ポロポロ

































台湾
……できるのなら……ポロポロ
台湾
また……にてと会いたい……ポロポロ





















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