【あっきぃSIDE】
現在、小野田家___赤い人が人間の頃住んでいたとされる家の前。
俺の目線の先には大豪邸___だけど、長年放置されて草がぼうぼうに生えている空き家がある。
因みにこの時間になったのは、ここまで来るのに大分時間を要したからだ。
さとみくんが門を押す。
蔦が絡みついたり錆びていたりするから、普通には開かなそうだ。
そう言ってるぅとくんが柵に手をかけた瞬間。
10メートルほど続いていた柵が、大きな音を立てて向こう側に倒れた。
耳をつんざく様な衝撃音が鳴り響いて、思わず身を縮める。
るぅとくんが、ゆっくりとこっちを振り返る。
その時、ライトが俺らをパッと照らした。
慌てて振り返る。
嘘でしょ、警察とかだったらほんとに終わる。
逆光でシルエットしか見えない。
聞き覚えのある声が聞こえた瞬間、一気に肩の力が抜けた。
ジェルくんは目を逸らしながらそう告げる。
ドアを開けて入った先は、ザ・ 廃墟って感じの散らかり様だった。
窓ガラスは割れ、廊下には木屑や砂埃が積もり、蜘蛛の巣が張っていた。
うるさいなぁ…怖いもんは怖いんだもん!!!!
プライドなんてとっくの昔に捨てたわ!
やばい、置いてかれる____!!!
焦ってどうにか1歩を踏み出そうとする。
____が。
俺は気づいてしまった。
俺の隣から動かない人が居ることに。
意外だ。
彼はホラゲ得意そうだから。
ていうか前ホラゲ面白いから好きって言ってなかったっけ。
そう言って彼が指差した先。
大きな蜘蛛が巣にぶら下がっていた。
ぷーのすけは文句をぶつぶつ言いながら前へ進んでいく。
そう言ってぷーのすけがドアに手を掛ける。
その瞬間、眩い光が当たりを照らす。
え、今夜だったよね?
目が痛くなって、思わず目を閉じる。
次に目を開けた時には。
俺は綺麗な廊下に、一人で立っていた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。